2014年6月16日月曜日

マインドマップと一般意味論(その10)



デジタルなコトバは、アナログな知覚、思考、反応のアンカーである。

 良い意味でも、悪い意味でもコトバはモノゴトをあるパターンで固定化して見たり、感じたり、考えたりすることにつながります。

 その意味、コトバというデジタルな記号は、アナログな知覚、思考、反応を条件付けるアンカーとして機能する、ということなのでしょう。まぁ、これは記号でもシンボルでも同じなのでしょうけれども・・・・・

 そう考えるとマインドマップのブランチにのっているコトバや記号は良い意味でも悪い意味でもアンカーとして機能するということですねぇ・・・・・



 コトバはそれが指す実体のすべてを表しているわけではない

 昨日は、一般意味論の創始者であるアルフレッド・コージブスキーの著作「Science and Sanity[1]から『地図と領土の関係』を説明しました。

 簡単に言うと、一般意味論は「アリストテレス系」と定義されたモノゴトの見方から「非アリストテレス系」と言われる人を目指す構想であることを説明したわけです。
(以下) 
 
アリストテレス系
非アリストテレス系
AAである (Identity)
地図は領土ではない(Non-Identity)
全てはAであるかないかの何れかである(中間を排除)
地図は全ての領土を表していない(Non-Allness)
Aかつ非Aは同時に満たされない
地図は地図を自己参照できる(Self-Refrective)

 それで、今日は、この続きとして、2つめの Non-Allness のお話を少々・・・・

 「地図と領土」の関係は、一般意味論の定義する「構造微分」[2]のモデルで説明されなければいけないのですが、ここではこれを単純化して、一つの例として「地図=コトバ」、「領土=実体」と考えてみましょう。

 簡単に言うと、「アリストテレス系は」、コトバは実体の全てを示したものと考える、「非アリストテレス系」は、コトバは実体の全てを表しているわけではないと考えるやり方となります。

 で、もう少し具体的な話をするとアリストテレス系は、ある実体に対して「問題」とか「正しい」というようなラベルを貼ってモノゴトを見るやり方を指しています。このような状態になると「問題」「問題ではない」、「正しい」「間違っている」、「白」「黒」のような単純な二元論的なモノゴトの見方しかできない状態になってきます。もちろん、本人は「確信を持った」状態でこれを行っているのでしょうし、これは誰にでもありうる「状態」でもあるのでしょう。もちろん、ここには プロ/コン両方あるわけですが、良い意味でも悪い意味でもコトバのラベリングによってその見方が固定化されて、それ以外のものの見方、感じ方、考え方が難しくなることがあると思います。

 反対に一般意味論の主張する非アリストテレス系のことを考えてみましょう。

 ある人に「悪者」コトバのラベリングを貼ってしまったとします。しかし、非アリストテレス系は、「コトバは実体の全てを表しているわけではない」と考える知覚・思考パターンを身につけた人のことを指しますので、「悪者」とコトバのラベリングを貼ってはみたものの、それがその人の全てを示しているわけではない、という具合に「悪者」ではない部分も冷静に観察しはじめるという具合です。実際には良いこともある、とか、組織改革みたいに、局所的には悪者だけれども、大局的には善を為しているとか(笑)。

 また、現在、何か大きな問題を抱えている場合は、単純に「問題だ!ああダメだ!」とコトバのラベリングを貼って起こっていることのすべてを「問題だからダメ!」と見るのではなく、そこに「解決へのいとぐち」を見たり「問題の中にも上手く言っていることがある」と考えたり、「大局的みたらこの問題は次のステージへの入り口では」のように、単純に二元論ではないモノゴトの見方をしてみましょう・・・・ということになってくるわけです。

 で、スーザン・コーディッシュ女史の書いた「USING GENRAL-SEMANTICS[3]のドキュメントを読むと、知覚ー言葉がどれくらいマッチングしているのか?その「確信度合い」をソリューション・フォーカスト・アプローチのスケーリング・クエスチョンを使って確認するなり、ゆすぶって見るというのはありのように思えてきますねぇ。

 例えば、
「あなたは彼を『悪者』と言いましたが。1ー10段階でどれくらい悪者ですか?」
「7」
「残りの3の部分を一言でいうと何ですか?」
「普通」
「その普通の部分が4になったら?何が違うと思う?」

 ・・・・

のような質問ができるということですねぇ。

(つづく) 
文献

[3]http://communication.ucsd.edu/_files/Berman%20-%20Advanced%20General%20Semantics%20Workbook%20Part%202.pdf


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