2014年6月19日木曜日

マインドマップと一般意味論(その13)



 「変化」を意識するには?

 童謡に「背くらべ」というのがあります。

 ♪・・・・柱の傷は おととしの 五月五日の 背くらべ・・・・♫

 という例のアレです。
 
 この場合は、定時観測した、時系列的な点を記録し、それらを比較することで「変化」を意識することができます。

 もちろん、この歌詞の例は身長という「定量的」な情報の時系列的な「変化」を定時に記録するということになりますが、心理療法やコーチングの分野では、観察者の主観からくる「定性的」な情報の定時/非定時の「変化」を記録するというのが重要なことがあります。

 で、一般意味論で言う日付記入(Dating )という概念がまさにこれに当たります。
 

 「変化」を意識するための日付記入・・・・

一般意味論の入門書

「コトバや記号が人の五感や思考、行動にどのように影響を与えているのか?」
こういった研究は実はありそうでそう多くはありません。その意味では、グレゴリー・ベイトソンの著作を読む過程で発見したこのテーマを扱った「一般意味論 (General Semantics )」は案外面白いなぁ・・・と思っている分野でもあるわけです。

 もちろん、個人的には原理主義者的にこれを広めようと思っているわけではなく、デカルトの二元論ではない、一般意味論をモノサシにすると、心理療法家のミルトン・エリクソンの技法から仏教・・・コーチング・・・・各種自己啓発技法まで・・・・色々分かることも多いので、単純に使えるものは使ってみようというプラグマティスト的な立場です(笑)。


 それで、個人的に一般意味論がそれなりに分かるようになった・・・と思えるようになったきっかけは、コーディッシュ夫妻の著作「Drive Yourself Sane[1]を読んだことがきっかけです。で、本書は未邦訳ですが、非常に平易に初心者にも分かりやすく書かれているので個人的におすすめの一冊です。



「変化」を意識するための日付記入

 さて、それで、コーディッシュ女史の「USING GENERL-SEMANTICS[2]11.DATING (日付記入)というのを読んでみましょう。 


・ Use dates to show how things change over time: モノゴトがいかに変わってきたのかを示すために日付を使う

I 1997 am not I 1985.

1997年の私は1985年の私ではない。


 ここでは、「自分、自己」に日付が記入されています。で、こういうのを読むと仏教的な「諸行無常」を意識してみる、ということのようにも思えるわけですが、上の例だと、自己認識も時間とともに変化しているわけであり、(暗黙的に)固定化された自己認識というものも存在しない・・・仏教的な「無自己」を言っているようにも思えてくるわけです。

次に、
Separate past from present , look for changes over time: 過去と現在を分けて、これまでの変化を探す。

When did something like this happen before ?
前にそれと同じようなことが起こったのはいつか?

How did I react then?
その時どのように反応したか?

How old was I ?
その時、何歳だったか?

How have I changed since then ?
その時からどのように変わってきたか?

How have other happening changed since then ?
その時からほかのことはどのように変わってきたか?

How can these changes influence how I react now ?
これらの変化が今の私の反応にどのように影響を与えているか?


  このあたりは、ソリューション・フォーカスト・アプローチの「コーピング・クエスチョン」や「サバイバル・クエスチョン」と同じような構造をしているように思えますが、すくなくとも、ここに時間軸を適応して、過去と現在の間に線を引き、これまでどのようなプロセスで「変化」してきたのか?を意識する、ことは色々な意味から重要なことなのでしょう。もっとも、このあたりの元ネタは以下のリンクで書いていますけれど・・・

http://ori-japan.blogspot.jp/2013/02/blog-post_14.html
 
 それで、この話がマインドマップにどのようにつながってくるのか?ということになるわけですが・・・・

 ある事象に着目して、「それがどのように変化したのか?」のようにいくつかのプロセスに分割してみる、あるいは、それは何時頃だったのか?というように日付を入れてみる、あるいは、「自分がその事象にどのように反応するようになったのか?」ということをプロセスに分割してみて、日付を入れてみる・・・・・

  そして、良い意味でそれ以外の反応をしたことはなかったのか? その反応を増やすにはどのようにしたらよいのか?を考えてみる・・・、これを意識するための補助線としてマインドマップを使ってみるというのは案外ありなのでしょう。

(つづく) 
文献

[2]http://communication.ucsd.edu/_files/Berman%20-%20Advanced%20General%20Semantics%20Workbook%20Part%202.pdf



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