2014年6月22日日曜日

マインドマップと一般意味論(その16)



 マインドマップで自分のメタファーを引き出してみる

 心理療法家のミルトン・エリクソンは、クライアントの認識や行動の変化を支援するためにメタファーを使っていました。

 で、これを簡単にするためにマインドマップを使って、自分で自分のメタファーを引き出し、そのメタファーを育てたり、変化させたりすることで、自分の認識や行動を変化させることは、あり、だと思うわけです

 自分で腑に落ちるメタファーを引き出している時点で、実体とメタファーの間にアイソモルフィズム(同一性)が担保されているから、案外使い勝手が良い方法論ではないかと思います。
 
 で、抽象的な概念をメタファーにマッピングして具体的な五感の感覚を育ててみる、メタファーのシンボルとシンボルの関係性を眺めてみる・・・・とか色々やっているうちに色々な気づきがやってくるでしょう・・・・。


 メタファーのロジックをブランチにのせる


 今日は、一般意味論と関係あるようで、関係ないような話題を一つ。ごくごく、個人的な興味なのだけれども、何年か前にこんなことを考えたことがあるわけです。

 「心理療法家のミルトン・エリクソンは技法として知覚・認識や行動の変化を支援するようなメタファーを使っていますが、これを、マインドマップにのせたらどんなカタチになるのだろうか?[1][2][3]

 それで、これが今日のテーマでもあります。

 このテーマを語り始めるために忘れてはならないのが、人類学者のグレゴリー・ベイトソンです。ベイトソンは、人の思考のロジックには3種類あるとして帰納(Induction )演繹(Desuction)に加えてアブダクション(Abuduction )を定義します。もちろん、このアブダクションは米国プラグマティストの父であるチャールズ・サンダー・パースの研究から引用されています。

 それで、これらのロジックは以下のようになります。[4]
帰納法(Induction)
演繹法(Deduction)
アブダクション(Abuduction)
ソクラテスは人間である
ソクラテスは死ぬ
故にすべての人間は死ぬ


人間は死ぬ
ソクラテスは人間である
故にソクラテスは死ぬ
人間は死ぬ
草は死ぬ
故に人間は草である

 それで、ベイトソンは、「人間は草である」というこのメタファーを導くロジックとしてアブダクションを見出したというわけです。

 もちろん、このあたりは笑点とかでやっているなぞかけのロジック、つまり、「人間とかけて草と解く、そのこころは?」と質問して「こころ」を探るやりかたに非常に近いロジックだと考えられます。


 で、ミルトン・エリクソンの技法を簡略的にモデリングした「クリーンランゲージ」[5]にならい自分や相手が居る場合は相手からメタファーを引き出すロジックをマインドマップに乗せてみることにしましょう。ちなみに、「クリーンランゲージ」を翻訳しませんか?と言い出した言い出しっぺの一人でもあるので、少し昔ですが、その節はご献本いただきありがとうございました・・・・・・・・・。また、メタファーを作成する時の要点のひとつである、アイソモルフィズムについて私が解説を書いているデビッド・ゴードン著「NLP メタファーの技法」を参照ください。

http://ori-japan.blogspot.jp/2014/03/nlp.html

 ちなみに、両方の著書ともコーチングや心理療法で地に足の着いた非常に良い本なのでおすすめです。

 で、タイトルの一般意味論に戻って、ここに構造微分のモノサシを当てて、情報の抽象度の観点からメタファーを眺めてみましょう。以下の図。



 で、このロジックをマインドマップに載せると以下な感じになります。


  1. 実体についてセントラルイメージを書く。(その時の知覚、見たり、聞いたり、感じたりしていることを想像する)
  2. それを文で表現(私は本を読んでいる)→短い単語(名詞がよい)をメイン・ブランチに載せる(例えば読書)
  3. それを記号で表現する(本のシンボルを書く)
  4. そこで『What is it like ?』と問う。→ 蔵のイメージが湧く、「読書とかけて蔵と解く、そのこころは?」がメタファー・・・
  5. それを文で表現(読書は蔵である)→短い単語(名詞がよい)をサブ・ブランチにのせる(例えば、蔵)
  6. その時の行動をイメージする(私は穀物を蔵に運んでいる)→短い単語(名詞がよい)をサブ・サブ・ブランチに載せる(例えば、搬入)。おまけで搬入のシンボルを書いておく
  ・・・・・・・・・・ こんな感じでメタファーを書いていく。
 メタファーについての知覚、を育ててみる。(例えば、読書=蔵=蔵に穀物を搬入する自分、でもっと多くの穀物を運び込むにはどうしたらよいか?その時の身体感覚はどんな感じか?など・・・・)

 あるいは、シンボルーシンボルのつながり、『結ばれあうパターン(Pattern that connects)』を見てみる。こうすることで、昨日書いた「アブダクティブ・リーズニング」のロジックかは分かりませんけれども、なんらかのインスピレーションや気づきがやってくるのだと思います・・・・・・で、シンボルのつながりに物語を見ると、自分のドミナント・ストーリーが見えてくるので、これをドミナントじゃない方向に変化させると、自分の知覚、認識、行動に変化が起るということですねぇ(笑)。


 
(つづく)
文献

[5]http://www.amazon.co.jp/dp/4393366336/


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