2014年6月10日火曜日

マインドマップと一般意味論(その5)



 コトバは神経学的な現象を引き起こす。                     
 
 記号やシンボルも神経学的な現象を引き起こす。

 それらが示している実体とは関係なく・・・・・・・
  

コトバ、記号、シンボルがどのように自分の神経に現象しているか?感じてみる

 カリフォルニア大学サンディエゴ校のサーバに乗っかっているスーザン・コーディッシュ女史によって書かれた「Using General Semantics[1]の冒頭に以下のような記述がありますが、これは中々深い概念です。  

                                                          
 General-semantics can be considered a neuro-semantic, neuro-linguistic discipline.

一般意味論は、神経-意味、神経-言語の鍛錬とみなすことができる。


 一般意味論はポーランドで生まれ、後に米国へ移住したアルフレッド・コージブスキーによって創始された学問的な規範ですが、これが扱っている領域は結構広範囲に及びます。

 余談ですが、コージブスキーはポーランド軍の兵士として第一次大戦に従軍しますが、この大戦で脚に負傷を負ってしまいます。もちろん、第一次大戦は航空機、戦車、毒ガスなどの近代兵器が用いられた最初の戦争で戦死者1,600万人、負傷者2,000万人を出した空前の大惨事のひとつとして記録されています。

 もちろん、コージブスキーは、この戦争に従軍する中で、

「人はなぜこのような戦争を行うのか?最終的な紛争の解決手段として戦争に至らないためにはどのようにすればよいのか?」
「コトバやプロパガンダに迷わされずに、一般意味論が言う『正気(Sane)』つまり、『地図と領土』『コトバと実体』に齟齬がない状態を保ちお互いが冷静にコミュニケーションを行うにはどうしたら良いのか?」

といった問から一般意味論を構想したのは想像するのに難くありません。

 さて、一般意味論が扱うのは五感で認識できるアナログな出来事だけはなく、「言語、記号やシンボルがどのように神経に影響を及ぼすのか?」を扱っているところです。

 一般意味論では、「人は、出来事に直接反応しているわけではなく、神経系に取り込まれて、内的に表象されてたその意味に反応している」と考えています。

 外的出来事について情報が抽象化の過程を経て神経に取り込まれるなかで、オブジェクトに対するコトバのラベリング、あるいは色々な要素から構築される意味がどのように神経系フィードバックされ、モノゴトの感じ方、考え方に影響を及ぼすのか?を探求した学問でもあるわけです。

 例えば、美人の女性を見かけた無い、普通ならこころの中で「美人」というコトバでラベリングするところを、心のなかであえて「ブス」と言ってみる。そうすると、何となくの違和感が生まれる、というようなところがあるわけですが、これがある意味、神経-言語フィードバックによって神経に現象されるなんとも言いようのない違和感ということになるわけです。

 同様に色々な状況が相まって、心のなかで生まれる意味ということがあるわけですが、「意味がある」「意味がない」「幸福とい意味だ」「不幸という意味だ」・・・のように、主観的経験の中でつくられた意味は神経にフィードバックされ現象していることになります。

 もちろん、一般意味論が教えているのは、「幸福」、あるいはこれを表した記号やシンボルに対してなんらかの条件付けが行われると、コトバを聞く、あるいは、記号やシンボルを見ただけで、「幸福感」のような気持ちや感覚が生まれるということになるわけです。

 これを個人的に使うことも出来ますし、企業のブランディングのようなところに活用することも出来ます。余談ですが、企業がロゴをつくったり、簡単なキャッチコピー、音楽などブランドを確立するためにやっている神経学的なことも一般意味論で説明することが可能になるわけです。
 
 これを広義の意味として解釈すると、「コトバはこころと体に影響を与える」、「意味も同様にこころと体に影響を与える」となるわけですが、もっというと特定の「コトバや記号、シンボル」あるいはそれによってつくられた意味は特定の気持ち、思考、行動を引き起こすことにつながる、ということになってくるわけです。それが、良いことであれ、悪いことであれ(笑)。 

(つづく) 
文献

[1]http://communication.ucsd.edu/_files/Berman%20-%20Advanced%20General%20Semantics%20Workbook%20Part%202.pdf

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