2014年7月16日水曜日

スポーツにおけるメタファーの利用



 心理療法やコーチングなどの場面で活用されるいわゆる『メタファー』。
 
 なぜ、『メタファー』を使うかというと、理由はおそらく2つ。一つは無意識からの思考や行動の変化を期待できる。もう一つは構成主義的に一つの『メタファー』で認識&行動の両方に働きかけることができる・・・・

 で、この『メタファー』をデリバーの形態という観点からをざっくり分けると2種類あります、それは1)心理療法家やコーチがクライアントためにつくるメタファー、2)クライアントが自分でつくるメタファー。

 心理療法家のミルトン・エリクソンがやっていたのはこの1)のほうで、エリクソンがクライアントのためにメタファーをつくっていたわけですが、実際にこれをやり始めると、心理療法家が作家先生にならなくてはいけなくなるので、結構面倒臭いことになります(笑)。

 では、クライアントにつくってもらおうという発想が、2)のリチャード・コップが始めたクライアントが作成するメタファー。この場合、心理療法家やコーチはクライアントがつくったメタファーをクライアントが望む姿に展開して実際の場面に活かせるようにファシリテーションを行うことになります。
 
 

スポーツにおけるメタファーの利用

 A Framework to Explore and Transform Client-Generated Metaphors in Applied Sport Psychology[1]という英国の大学の先生が書いた、スポーツ選手自身の持っている「メタファー」を見つけ、それを変化させるようなファシリテーションを行うことで、この選手がリソースを引き出し、パフォーマンスを上げるのを支援するには具体的にどのようにすればよいのか?というような話なのですけれど、個人的には非常に興味深く読んでいたわけです。

 で、メタファーは心理療法家やコーチングなどで活用される技法(間接暗示)の一つで無意識の深いところから変化を起こせる・・・・みたいな研究があります。


で、このあたりのことを体系的に知りたければ個人的には、「Metaphoria[2]をお薦めしたいと思います。もちろん、この本はミルトン・エリクソン派の心理療法家のメタファーの活用方法が主眼に書かれている本なのですけれども。


 それで、論文に戻って・・・・
 ここではスポーツ選手の抱える心理的な問題を解決したり、行動レベルのパフォーマンスを上げるために、クライアントの作成したメタファーを使ってファシリテーションをしましょうというのがこの趣旨です。

 で、非常に面白いのは、具体的な技法として「Metaphors in Mind [3]で紹介されていた「Clean Language & Symbolic Modeling 」を使っているところでしょう。
それで、このメタファーの活用は以下の5つのステップで行うような格好になっていて、



(1) クライアントのメタファーの同定
(2) クライアントのメタファーの探求(初期)
(3) メタファー的な景観の拡張と開発
(4) メタファーの移行(変化)
(5) メタファーを現実に持ち帰る
                                                           


 具体的に3つの事例とメタファーを引き出す対話の例がついているので、結構面白く読めるのではないか?と思います。

   もちろんやっている自体が面白いのですけれどねぇ(笑)。

(つづく)
文献

[3]http://www.amazon.co.jp/dp/0953875105/

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