2014年7月21日月曜日

ミルトン・エリクソンの系譜



 ミルトン・エリクソンは「分けたから分かる」というものでもないのですけれどねぇ(笑)。もちろん、エリクソンが亡くなった時点で失われた暗黙知も多いでしょうし・・・
 

ミルトン・エリクソンの系譜

 2011年に開催されたミルトン・H・エリクソン国際会議のシラバスにエリクソンの影響下にある心理療法の技法の系譜が by Name で書かれています。これを眺めてみると、Jazz で誰が誰のスタイルに影響を与えたとか、鎌倉仏教で誰が誰の影響下にあって◯◯派を開いたみたいな色々なアナロジーで読めるわけですが、この図からエリクソン一派の発展具合や力関係が分かって非常に面白いところです。[1]

で、少々その解説を・・・・・



 ネオ・エリクソニアン:エリクソンは自分の技法を形式知、つまりフレームワークなどとして体系化しませんでしたが、エリクソンの形式知化されなかった暗黙知の部分を、「箸の上げ下ろしから、言葉遣いまで」暗黙知として学び実践しようと考えているのがネオ・エリクソニアンと言われる人たちです。この普及にはジェフリー・ザイクが設立した非営利のミルトン・H・エリクソン財団が大きく貢献していると考えてよいでしょう。

 エリクソン・インスティテュート:その下にあるのがエリクソンの長女のキャロル・エリクソンがやっている「エリクソン・インスティテュート」系の技法。諸処の事情から一時期、他の家族との不仲説が取りだたされるなどの時期があったわけですが、みんな年を取ったせいか、めでたく和解・・・・・という構図になっています。

 MRI,戦略派:次に、ベイトソンの枠組みである科学哲学のようなもの当てて、一旦エリクソンの暗黙知を形式知化して学ぼうという一派がMRIやヘイリーの戦略派ということになります世界中の多くの大学などで教えられるのは、この学派だと考えてよいでしょう。ここから、ソリューション・フォーカスト・アプローチやスコット・ミラーの技法へとつながっています。

 人類学への影響:ベイトソンのパートナーだったマーガレット・ミードなどエリクソンは人類学における祭祀で使われるトランス状態などの解明につながっているところがあります。

 マインド-ボティ派:エリクソンとの共著も多い、アーネスト・ロッシを別立てで考える場合もありますが、ここではこのように別の分類になっています。いわゆる「心と体は相互作用する」という学派。

 神経言語プログラミング:まぁ、問題も多いですが、ロバート・ディルツとスティーブ・アンドレアスが割りとマジメにエリクソン学会に出て発表などをやっていたせいか、エリクソン派の末席には居てもよいよ!という状態な感じになっているのは面白いところなのでしょう・・・・で、オハンロンはソリューション・フォーカスト・アプローチと神経言語プログラミングの両方の影響下みあると、・・・・で、余談ですがコーチングのアンソニー・ロビンズをエリクソン会議に読んだら、学術系の人からは総スカンだったとか・・・・・(笑)。中々示唆的でもあります。

 自己間関係理論:おなじエリクソニアンでも少々独自の道を歩いているスティーブン・ギリガンの「自己間関係理論(Self-Relations)」が別立てで分類されているところがあります。まぁ、ネオ・エリクソニアンに分類されてもよいのでしょうけれども。
 その他:後は、家族療法への影響とか、色々・・・・という感じ・・・・

 後、日本だとエリクソニアン・アプローチの話を始めると、必ず、前世療法だの、インナーチャイルドだの、ハイヤーセルフって言うインチキな輩が出てきますが、少なくともエリクソニアン国際学会がエンドースしているものとはまったく関係ございませんのご注意ください(笑)。
 
 (つづく)

文献

[1]http://www.ericksoncongress.com/IC11/documents/CongressSyllabus.pdf

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