2014年7月26日土曜日

ミルトン・エリクソンの系譜:言葉にどう「含み」を持たせるか?



 言葉が言葉どおりに取られるものだったらこれほど苦労をすることはないのでしょうけれど、こちらが大意はなくても「含み」が悪い意味に取られたりするのでコミュニケーションが混乱してくるのですよねぇ(笑)。

 で、逆の言い方をするとよい意味で「含み」をもたせる場合にどのようにするのか?
 心理療法家のミルトン・エリクソンの話法に認知言語学の光を当てて解明を試みた著作がスティーブ・アンドレアスの「Six Blind Elephants」というわけですねぇ。

 で、スティーブ・アンドレスは心理療法家を名乗っていても、一応、カルテックの大学院出なので、なんか妙にロジカルなのが面白いですねぇ・・・・(笑)。

 で西洋のコミュニケーションってなんでも「見える化」すればよいみたいな単純な話になりがちだけれど、このあたりの話って、日本人が短歌や俳句の中にメタファーを使って「含み」を込めるみたいなところと似通ってくるのは面白いところなのでしょう。
 
 

ミルトン・エリクソンの系譜:言葉にどう「含み」を持たせるのか?

 著作も個人的に持っているのですが、ネットに転がっていた「Six Blind Elephants」の書評を読んでいたのですがやっぱりこの切り口は面白いと個人的には思っています。[1]

 この書評を読むと、MRIのポール・ウオツラィックの引用から始まります。

「カップルセラピーが完了するのはどんな時か?」
「旦那が奥さんに『コーヒ不味い』といった時に、お互いが単に事実として『コーヒが不味い』と理解した時」

 という具合。
 人は言葉を言葉どおりに受け取ることもあれば、状況によって、その言葉自体に何か含みがあると解釈してしまうことがあるわけです。

 上の例だと、『コーヒー不味い』→『入れた人間はどうしようもない』→『お前は駄目なヤツ』で奥さんは悲しくなる、あるいは怒り出す、というような具合。

 で、ここでは事実をいっただけなのに、相手の解釈次第では一触即発の状態を引き起こすという、とっても困った状態に陥ることにもなるわけです。

 で、どうしてこんなことが起るのか?

 おそらく、人がコミュニケーションする中で、言葉自体の『メッセージ』以外にそれに関係する『メタ・メッセージ』がやりとりされているから・・・・ということになるでしょう。
 もちろん、ここでは相手を非難するような『メタ・メッセージ』ばかりではありません。
 心理療法家のミルトン・エリクソンではないけれど相手のやっていることを好意的に解釈している、というような『メタ・メッセージ』を言葉の行間に入れて伝えることも出来るということになるわけです。

 それで、このあたりのことを認知言語学の知見でもってちょっと調べてみましたというのが冒頭で少し話した「Six Blind Elephants」ということになるわけです。

 もちろん、『メタ・メッセージ』は状況や相手とのやりとりの中で相手の解釈に委ねられているところがあるのはそのとおりなのですが、少なくとも「ものは言いよう」という世界はあるのだな、というところに気づいてくるのは面白いところなのでしょう。

 (つづく)
文献

[1]http://www.ericksonian.info/Six%20Blind%20Elephants.pdf

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