2014年7月27日日曜日

家族療法の系譜:人間関係の類型



 ベンチャー企業とか、大きくなる前に必ず内紛とか発生して分裂したり、他の会社とくっついたり、とかはよくある話のように思います。まぁ、経験上(笑)。

 で、経営者やコンサルタントの視点から、このあたりのことを上手く説明できて、かつ、もう少し上手にマネジメントできるための理論みたいなものはないのかなぁ?と思ってサンタ・クルーズをウロウロしている時に行き当たったのが、人類学者、グレゴリー・ベイトソンが Naven でやっていた研究ってことですねぇ。

で、実際どのようにすればよいのか?についてはこのあたりに書いてありますねぇ[1]。

 もちろん、このあたりは自然科学ではなくて社会科学なので100%の再現性がないのは当然ですけれどねぇ・・・・・
 

人間関係の類型

 この話は、もともとは人類学者のグレゴリー・ベイトソンがニューギニアのイアトムル族という名前の部族のところへいってフィールドワークを行った時の研究が元になっている話です。その部族は中央集権的な機構を持たず、100人単位での集落を形成しているわけですが、時にこの集落が分裂したり、あるいは他の部族とくっついたりということを繰り返します。ベイトソンは特に集落が分裂する要因がどこにあるのか?ということを探るために、その種族の持つ祭祀である Naven を研究したわけですが、阪大のサーバーに人の関係性として面白い情報が掲載されています。[2]

 つまり、この時ベイトソンが人間関係の類型として取り出したのが1)対称的、2)相補的、3)互換的、の3種類ということになります。

 で例をあげると、対称的な例としてボクシングやプロレス、相補的な例として、親と子がいるポーカーや双六、互換的な例として、囲碁、将棋、野球、アメリカンフットボールがあげられています。

 もちろん、ここではプレーヤー同士の関係性というところに焦点が当てられています。もちろん、対称的な関係性がエスカレートすると場外乱闘や流血戦ということになるわけです、で補完的関係がエスカレートするとどちらかがスッテンテンになるまで勝負が続く、これとは逆に互換的な例は、この場合試合がエスカレートしても守りと攻撃を交代する時がありこれが極端にエスカレートすることを防いでいるというわけです。まぁ、囲碁や将棋の場外乱闘とか流血戦というのはほとんど考えられないのではないか?と思います(笑)。
 で以下引用


 これらの中で1と2では、互いに一方の感情と行動が他方の感情との行動をエスカレートさせ、関係が極端化し、その関係自身の崩壊にまで到ることがあり、そのような場合を、ベイトソンは「分裂生成」と名付けている。3の場合には分裂生成に到る前に役割の転倒が起きるので、分裂生成は生じない。
 我々の社会はこの分裂生成を防ぐための様々のメカニズムを用意しているはずである。また二つの文化の間にも、それらが完全に融合せず、また関係が崩壊しもしないためには、分裂生成を防ぐメカニズムが設定されなければならない。



 それで、ベイトソンは分裂生成を防ぐメカニズムをイアトムル族の祭祀で男女の役割を入れ替える Navan に見て取ったというわけです。[3]

 このあたりのことはリン・ホフマン著「家族療法の基礎理論」[4]にも書いてあった記憶があるので、読んでみるとよいでしょう。

 で、会社なんか組織を長続きさせようと思うとやはり仕組みとして互換関係が機能するような仕組みを入れておかないといけないように思うわけなのですよねぇ・・・・だから、どのような関係性を育むか?が重要であって、「成果主義」みたいな名前で猿マネだけしても上手くはいかないのは当たり前なのですけれどねぇ・・・・・もちろん「最新のITテクノロジー」でもこればかりは解決できないように思うわけですよねぇ・・・・・(笑)。

 (つづく)
文献

[1]http://www.aur.edu/wp-content/uploads/2010/11/thomassen-11.02.10-schismogenesis-and-Schismogenetic-processes.pdf
[4]http://www.amazon.co.jp/dp/4255003572/

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