2014年9月16日火曜日

意味反応について


  
  人は、事実ではなく、こうあるべきだという信念などからつくられた「意味」に反応していると、一般意味論では定義されています。

 なので、この考え方すると、案外、事実を事実として冷静に観察するのは難しいことが分かってきます。
 
 もっとも、太古の昔から仏教などが目指しているのは、事実を事実として見るという態度だったりするので、ちゃんと修行しないと出来ないことなのだろうなぁとも思ってくるわけです。(笑)。マインドフルネスではないですけれど。
 


意味反応について

  元々、意味反応(Semantic Reaction )[1]という用語は一般意味論(General Semantics)から来ていますが、ネットでこの用語を検索すると意味深な定義が書かれていることに気がつきます。[2] 


 Simply put, a Semantic Reaction is when one responds to things the way they "should" be, rather than to the way they are.


意味反応とは、ある人が、その物事がそうなっている(事実)ではなく、そうあるべきだ(信念)に反応すること。


 この例を一つ考えてみましょう。

 早朝、気持よく散歩をしています。すると、道にタバコの吸い殻が落ちているのを発見します。 ここで、ある人は「タバコの吸い殻は灰皿に捨てるべきものであって、道端に捨てるとは何事か!」と怒りがこみ上げてくる、かもしれません。

 この現象を冷静に考えると「道端に吸い殻が落ちている」という事実認識から始まって、自分の中にある「吸い殻は道端に捨てるべきではない、灰皿に捨てるべきだ!!」という信念があると、体の中で何らかの情報処理が行われ、怒りとともに、この吸い殻が落ちているのはけしからん!という「意味反応」が起こっているということになるでしょう。

 もちろん、この怒りが、吸い殻を拾って、灰皿に捨てに行くという行動につながっている場合もあるわけですけれども、逆に、吸い殻ばかりに焦点を当てて、本来は気持ちのよいはずの散歩でいつもイライラしているのもどうなのか?となってくるわけです。もちろん、この信念を持つのが悪いと言っているわけではないのですけれども。

 それで、この意味反応の厄介なところはこの反応がほぼ無意識に起ること。

 で、論理行動療法のABCモデルなどにも取り入れられているこの反応を変えるためには「信念」をリフレーミングするなりして良い意味で変える必要があることになります。

 コーチングなどでも、論理行動療法、あるいは、短期療法をベースとしている流派はこの「信念」や「価値観」を取り扱い「意味反応」を変える介入を行うことの出来る流派ということになります。

 もちろん、コーチングは通常のコンサルティングのように外的世界でモノやサービスを実現することを取り扱うことも多いわけです。

 それで、何をどの順番でやっていこうという段取りみたいなことはプロジェクト・マネジメントでやって行けば良いのですけれど、これらを実現する過程で、事実を事実として把握するために、あるいは思い込みを防ぐために、否定的な感情が沸き起こるのを少なくしたり、あるいはほんのすこしばかりモチベーションを上げるために「意味反応」を変え「思考」や「行動」を変化させることを行う必要があるでしょう。

 それで、このようなコーチングを考えた場合、外的世界に実現されるモノやサービスと、内的世界の意味反応の両方を扱っていることになるので、案外こういコーチングを真面目ににやっていくと結構、知力・体力・気力が必要なのと、誰でも出来るわけではない結構難易度の高い分野だということに気がついてくるわけです。

 で、一般意味論的にコーチングを定義すると、「外的、内的なゴール達成に向けて、意味反応を最適化していくこと」となるように思ってきます。

(つづく)
文献

[2]http://worldtrans.org/TP/TP1/TP1-13.HTML


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