2016年7月17日日曜日

自己啓発がクソ役に立たない本当の理由


                                                                                                                             
 高額の自己啓発に参加した人の愚痴を聞く。

 内容は、ダンスをしたりハイタッチをしたり、大声で自分の目標を宣言したり・・・

 結果は、効果なし・・・・財布から諭吉が大勢旅立っていっただけ、だそうだ・・・(笑)。

 一体なぜ?

 答えは、<自己効力感>が構築出来ていない、あるいは発揮できていないから。それ以上でもそれ以下でもない(笑)。

 まぁ、高額の自己啓発セミナーに参加しなくても学術論文を読めば分かる話ではある。

 余談だけれど<自己効力感>低い人の Blog って、誰と飯食ったとか、誰と友達とか、誰の自己啓発セミナーに参加したとか、どうでもいい関係ばかり強調しているよねぇ(爆)。

 <ひとりごと>



現場で自己効力感を高める

  休日に両国界隈を散歩する。開設準備中の「すみだ北斎美術館」に出くわす。[1]北斎の浮世絵には何か見えない力を感じる。浮世絵から北斎は「自己効力感(Self-efficacy)」が異様に高かったのではないか?と思いを巡らす。

「自己効力感」はスタンフォードで心理学を教えていたアルバート・バンデューラにより提唱された概念と理論だ。[2]  

 バンデューラは、行動遂行の先行要因として、「結果予期」と「効力予期」の2つをあげた。結果予期とは、ある行動がある結果を生み出すという推測、「効力予期」とは、ある結果を生み出すためめに必要な行動をうまく行うことが出来るという確信のことだ。

  北斎の娘が主人公の杉浦日向子の漫画「百日紅」を原作としたアニメにもこんなセリフが登場する。「オヤジと娘で筆二本、箸四本あれば、どこへ転んだって食っていくさ」。ステマのつもりはない(笑)。



   この物語に一貫するのは、北斎の娘のお栄が父の背中を追いながら、一歩でも父に近づこうと自身の「自己効力感」を高めていこうという物語だ。もちろんアニメに登場する北斎は「自己効力感」の塊のような人物として描かれている。人の心を動かすどころか、化物さえ封印してしまうような凄い絵がかける、そして自分にはそれが出来るという確信がある。もちろん、今でいう市場性のことも忘れてはいない。売れる絵を書けなければ食ってはいけない。そして、お栄は、父に追いつくこ夢見ながら、嬉しい時も悲しい時も雪の日も雨の日も、そして晴れの日もひたすら書き続ける。そんな物語だ。

 話は変わる、京セラの創業者の稲盛和夫さんの著作にこんなことが書いてあった記憶がある。稲盛さんが温泉旅館を貸しきって二泊三日で行われる豪華な研修に参加した時のこと。温泉に入って浴衣姿の研修生の前に、油のしみた作業着のまま現れた本田さんがこう一喝する。

 「温泉に入って、飲み食いしながら経営が学べるわけがない。それが証拠に、私はだれからも経営について教わっていない。そんな男でも会社が経営できるのだから、やることは一つ。さっさと会社に戻って仕事に励みなさい」。

 このエピソードから分かるのも本田宗一郎さんは「自己効力感」の高い人物で、経営とは現場で試行錯誤することだ、と考えていた人物だということが分かる。 

   前置きが長くなった、本題に入ろう。個人的に「自己効力感」に着目したきっかけは、ミルトン・エリクソン財団の後援で行われた Evolution of Psychotherapy にアルバート・バンデューラが参加していたことだ[3] 。それが影響してかどうかはわからないが、エリクソンの心理療法と「自己効力感」に言及した論文は多い。例えば、エリクソン派生の短期療法のひとつであるソリューション・フォーカスト・アプローチが、クライアントのエンパワーメントと「自己効力感」の構築、資源・資質(リソース)の活用、と自制心の獲得に置かれている、などという記述がみつかる。[4]

 結論を急ごう。「自己啓発がクソ役に立たない本当の理由は何か?」。もちろん、すべての自己啓発が役に立たない、というつもりはない。要は、参加者にとって「自己効力感」の構築を助けているか?それが発揮できる支援をしているのか?に尽きる。これが達成されないと、その自己啓発がどんなに高額だろうが、参加すること自体が楽しかろうが、まったく役に立たないということになってしまう。

 もちろん、文句を言うだけでは不親切だ。「自己効力感」を高める方法はあるのか? 答えの一つはエリクソン派生のソリューション・フォーカスト・アプローチの技法を使うことだ。

 直接の映像リンクは禁止しているようだが、以下のリンクの講義が結構親切だ。



  Increasing Self-efficacy and The Solution Focused Approach from Jacquie Latham on Vimeo.

 必要なことは自分の経験。失敗から学び、成功から学ぶ。そして、自己効力感が高まるように現場で試行錯誤することだ。その中からしか未来は創れない。

(つづく)

文献
[1]http://hokusai-museum.jp/
[2]http://ori-japan.blogspot.jp/2012/02/blog-post_07.html
[3]http://ori-japan.blogspot.jp/2016/07/blog-post_4.html
[4]https://deepblue.lib.umich.edu/bitstream/handle/2027.42/108577/UsingtheMiracleQuestion.pdf

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