2016年8月10日水曜日

コンサルティングとコーチングはどう違うのか?


                                                                                                                             
 相撲と野球はどっちが速いの?(笑)。

 <ひとりごと>



本当は次元が違うものの比較なんだけれどなぁ

  クライエントの<理想の実現>、あるいは<課題、問題の解決>を支援するという目的においては、<コンサルティング>も<コーチング>も所詮手段の一つに過ぎない。その意味ではこの区別は、トンカチとカンナはどう違うのか?という質問と同じだ。木を削るときにはトンカチは使えないし、釘を打つときにはカンナは不適切となる。もちろん、このように考える背景には<コンサルティング>も<コーチング>も現状から理想を目指す形式で戦略的だということだ。

 逆に、<コーチング>と<コンサルティング>という手段の区別をどうつけるのか?というのは適切な時に適切な道具を使うという意味では重要だ、と考えている。もちろん、ほんとうは次元が違うものの比較なのだけれど(笑)。

   一般的にはコンサルティングは<コンテンツ>に焦点が当たり、コーチングは<プロセス>に焦点を当てる。もちろん、コンサルティングでもプロセスに焦点を当てることがあるが、特に人の認識・行動の変化のような内的世界に焦点が当たると<コンサルティング>と<コーチング>の区別はつけることが難しくなる。

 さて、敢えてコーチングとコンサルティングの違いは以下だ[1]



コンサルティング
原則:外的に実現される物理的な製品、サービスが対象
コーチング
原則:人の内的な認識・外的な行動のやり方の変化が対象
クライアント
原則、組織が対象。
例:役員会、事業部、チーム。
個人対個人が基本。ただし、クライアントの後ろにあるグループや組織を対象にすることもある。
成果物
成果物を作成するために構造化されたプロジェクトを運営。成果物に責任を持つ。
クライアントのゴール達成や成果の発揮の支援。コーチは原則成果物をつくらない。
スタンス
原則、問題に焦点を当てる。問題、弱みを明らかにする。解決案の構築、実行支援。
原則、クライアントの強みの構築に焦点を当てる。
役割
当該問題を解決する専門家。経験に基づくアドバイスをする<グレイヘア・コンサルタント>、ファクト・ベースの提案をするコンサルティングの複合となる場合が多い。
必ずしも当該問題の専門家ではない。場合によりコーチは Not-Knowing 、Not-Doing アプローチをとる。
知識
専門知識、技術知識を提供。
認識、行動に対する異なる関係性をもちこむ。組織や人の認識や行動の変化に対する知識。
行動、認識の変化の支援。
原則、クライアントの行動や認識の変化には関与しない。(ただし、チェンジ・マネジメントやトランスフォーメション・マネジメントを除くい)
原則、クライアントの行動や認識の変化に関与する。
データ
ファクトベースのコンサルティングの場合は、主に定量的データの収集、分析を行う。
定性的なデータを取り扱う。クライアントの認識、行動の変化と成長を取り扱う。
期間
時間的制約あり。基本短期でプロジェクト・ベースの成果を期待される。
比較的長期。中長期的な成果に期待。
ねらい
情報、知識の提供。グレイヘア・コンサルティングの場合は特に実体験に基づくアドバイス。
自己発見、自己効力感構築の支援。
ゴール設定
ゴールは施策、予算に関係。
価値観、理念に基づくゴールの設定。
サービスのスコープ
クライアントのゴール達成について範囲を明確にした限定的コミットメント。
クライアントのゴール達成の支援に完全にコミットする。

 コンサルティングは敢えて二分すると、①グレイヘア・コンサルティング、②ファクトベース・コンサルティングの2つだ。①はその分野のエクスパートが経験に基づいてアドバイスを行うやり方。文字通り白髪頭のおっさんが語源だ。②は定量的、定性的なデータを集めてデータを分析して問題の原因仮説や施策を考える方法だ。もちろん、普通は①と②が混在しており、白髪頭のおっさんコンサルとファクトベースの若手コンサルが組む形になるだろう。
 
 また、コンサルタントはその問題がなぜ起こっているのか?と原因に焦点を当て原因仮説から施策を構築するような形式になる。余談だが家族療法で言うとMRI (Mental Research Institute)と同じように<今ココ>で起こっている認識・行動を含むパターンに還元して考えることができる。また、焦点は、外的世界に起こることに当てられる。

 一方、コーチングの場合は、人の行動や認識といった内的な世界に焦点が当てられる。
もちろん、具体的なコンテンツというより、クライアントの認識や行動の変化をメタプロセスに焦点を当てて支援する感じになる。その意味では、ベイトソンとMRIの認識と行動の変化の原理みたいなものとか、認知科学に対しての知識がないと難しいということになるだろう。もちろん、クライアントの強みに焦点を当てるとすると、ソリューション・フォーカスト・アプローチなどを使えばよいだろう。


(つづく)

文献
[1]https://www.501commons.org/resources/tools-and-best-practices/management-leadership/whats-the-difference-between-coaching-and-consulting

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