2016年8月24日水曜日

ミルトン・エリクソンの系譜:エリクソンの3つの神話?


                                                                                                                             
 徳川埋蔵金とかネッシーを一生かけて探し続けるのが好きな人には

 案外向いてるかもですねぇ〜(笑)。

 個人的には、外堀から埋めていくやり方は嫌いじゃないですけれどねぇ(笑)。

 <ひとりごと>



すぐに白黒つくわけじゃないけどねぇ

   学術論文も晩夏に楽しむミステリーとして読むととても面白い。

   心理療法家のミルトン・エリクソン、彼の技法はあまりにもアーティスティックかつ行き当たりばったりに見えるところもあり実際に何が要因となって効果を出していたのか?科学的、あるいは統計的に検証するのが非常に困難なところがある。

 逆にいうと一般的な直線的な因果関係を想定した普通の科学では変数が多すぎて、その技法を語れないところがある。だから、グレゴリー・ベイトソンたちはサイバネティクスのフレームワーク当ててエリクソンの観察を始めたわけだし、今でもポスト・モダンな構成主義的なフレームワークを当ててエリクソンが語られているのはご存知のとおりだ。結局、こういったアプローチを取らないとエリクソンに属人的で結局あの技法は何だったのだ?という話で終わってしまうというわけだ。少なくとも同じような状況設定をして同じような介入をすれば、ある程度効果が見込めるという方向にならないと使えない技法ということになってしまう。

 それで、ネットにころがっていたウィリアム・マシューズ氏の「Ericksonian Approaches to hypnosis and therapy: Where are we now ?」[1]という論文を読んでみた。ウィリアム・マシューズ氏はエリクソン・カンファレンスなどでおなじみだ。この論文を書いた時は、マサチューセッツ大学の先生だ。それで、やはり疑問をおざなりにしないできちんと検証しようとする姿勢はやはり大事だ。

 ここでは、検証するべき問題が比較的狭く設定されており検証を試みている点は以下の3つだ。①変性意識に対する価値と、その存在を示す指標の有無、②直接暗示より間接暗示のほうが有効だという証拠、③クライアントを催眠誘導する能力はセラピストの技量に依存しているかどうか?。

 これを変数を変えて検証したり、類似の事例のメタ分析を行って論考しているのがこの論文ということになる。

 結論は、ネタバレになるのでここでは書かない。また、上の3つが統計的有意性をもって検証できたからといって、エリクソニアン・アプローチが金科玉条で素晴らしいということにはならない。結局、ウィリアム・マシューズ氏が言っているのは、エリクソンの研究をする時は、一つの軸としてはこんなのを持っておかないと、カルトみたいな方向に流れて行っても気付きませんよ、ということだと個人的には理解したところだ。

 いずれにしても、こういう研究はじっくり構えて真偽の検証を楽しむくらいがちょうど良いということなのだろう。もちろん、使う状況が心理療法のようなクリティカルな場面ではなく、一般的な問題解決の場面などでは、エリクソニアン的にこうやればおそらく上手くいくよなぁ〜のヒラメキはよく観察して、アブダクションのロジックを使えば自然と無意識から出てくるのではあるのだが・・・・


(つづく)

文献
[1]http://asociatiaromanadehipnoza.ro/wp-content/uploads/2013/11/Ericksonian-approaches-to-hypnosis-and-therapy.pdf

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