2016年8月30日火曜日

ミルトン・エリクソンの系譜:癒やしの英会話(その1)


                                                                                                                             
     癒やしの英会話、本当は柄ではないのだがネタは色々あるので

 シリーズ化するかなぁ?(笑)

 <ひとりごと>



実はかなり高等な技法

   英語は好戦的な言語だとつくづく思う。Youtubeで Brexit や(各党の候補が決まる前の)米大統領選挙のディベイトを視聴しての感想だ。もう少し具体的な感想をあげると以下だ、
  • 白黒をはっきりつける (二値的、かつ直接的)
  • 理屈で相手を説得する (ロジック、ロジック、ロジック)
  • 対立的 (意見の違い、ロジックの間違い、事実認識の違いを際立たせる)

  英語なんてこんなもんだと思っていた。少なくとも、ミルトン・エリクソン派生の短期療法や家族療法の技法に出会う前はだけれど。で、今はこういった好戦的で白黒はっきりつける方向とは別の方向があるというのも分かっている。

 好戦的でない英語もある。Google検索エンジン君に聞くと「TECHNIQUES OF THERAPEUTIC COMMUNICATION」(治癒的なコミュニケーションの技法)[1]というようなエッセーが出てくる。これを読むと、英語はかならずしもディベイトのようなスタイルばかりではないということも分かってくるのが面白いところだ。このエッセーの状況としては看護師さんが患者さんと会話するような設定だ。いくら脳天気なアメリカ人とは言え、弱っている時はこんなのが必要だということなのだろう。

 簡単にサマっておくと要約は以下の感じだ、

<治癒的に話すためには>

  1. 会話の出だしは少し曖昧で間口の広いところから始める
  2. 会話に適当な相槌を入れる
  3. 相手のコトバを反射して話せ(上手なバックトラック)
  4. 観察した事実を相手と共有する
  5. クライアントの気持ちを認める
  6. <沈黙><間>を上手く使う
  7. 聞かれた情報を開示する
  8. コトバの定義、意味を明らかにする
  9. 考えや気持ちを示唆することを忖度してコトバで言ってみる
  10. 考えや話題についてもっと聞いてみる
  11. 単に事実を記述してみる
  12. 疑問、疑念を口に出して言ってみる
  13. 協力関係にあることを示唆する
  14. 要望や気持ちを確認する
<治癒的会話を妨げるもの>

  1. ありふれた慣用句(根拠、気持ち、事実に基づかない「大丈夫ですよ」など)
  2. アドバイスを与える
  3. 単純に承認を与える (なんでもほめたり、認めればよいというものではない)
  4. クライアントに説明を求める
  5. クライアントと合意する
  6. クライアントを非難する
  7. クライアントの気持ちを軽く扱う
  8. クライアントに抗弁する
  9. 偏見に満ちたコメントをしない
  10. 勝手に話題を変えない
  11. クライアントの訳の分からない儀式に儀式で反応しない
  12. クライントに挑まない、もっとそれを話してもらう
 ということになる。

 エリクソンの場合は、こういったスタンスに加えて、会話にメタメッセージを乗せて話す間接暗示の技法がある。が、まずはクライアントと向き合うスタンスとしてはこういう感じになるのだろう。

 もっとも、こういう方向を理解しておかないで Youtubeでドナルド・トランプの演説を聞くと、単純バカの言語って誤解されることになるので・・・(笑)。

(つづく)

文献
[1]http://www.lssc.edu/academics/nursing/CN%20I%20Forms/techstherapeuticcommunication.pdf

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