2016年9月20日火曜日

ミルトン・エリクソンの系譜:催眠の機能と誤解


                                                                                                                             
 エリクソンの周りには、かならず変なのが湧いて出る。

 だから、情報リテラシーのよい訓練になる(笑)。

 <ひとりごと>



催眠の機能と誤解

 備忘録として書いておく。

  情報の真偽を判断するネットには色々な情報が落ちている。しかし、何でも鑑定団ではないが、それがキャプションどおりの情報かどうか?判断するには注意が必要だ。そもそも論になるが、情報セキュリティは①完全性、②気密性、③可用性の3つからなるとされている。情報を扱う場合に気をつけなければならない切り口だ。その意味、ここでは、情報の真偽に加えて①にあるように情報の一部を文脈から切り離して捏造されいないかどうか?を判断するのも重要なことだ、と考える。

ミルトン・エリクソンの音声を聴くさて、上を頭の片隅において、Youtubeに落ちていた音声を聴いてみる。お題は、心理療法家ミルトン・エリクソンが1955年にフィラデルフィアで行った講演と思しき音声だ。エリクソンは1901年の生まれだから、歳はちょうど50半ばといったところ。



エリクソンはそもそもロジカル参加者は、心理療法家や心理学者といった学者、実践家。だから、つまらない喩え話をつかって分かりやすく話す必要はない、という状況設定がある。また、エリクソンについての誤解は、晩年の映像から、終始発話が不自由だというイメージがある。が、それは単におじいちゃんになっただけで若い頃は非常に明瞭にロジカルに話している。そもそも、エリクソンは首尾一貫してロジカルな人だし、プラグマティストだ、日本にありがちなスピリチュアルなこととも全く縁がない人だ。残された論文を読めば分かる。これがまずエリクソンに対する誤解だ。そもそもエリクソンとスピリチュアルを結びつけるのは勉強したくない人間の甘えでしかない(笑)。

情報を突き合わせて判断するネットで更に情報を検索する。同じ映像のトランスクリプトがみつかる。[1] こんな感じで他に2、3の情報を検索して裏取りをする。100%ではないが、音声はエリクソンのものと考えてほぼ間違いないだろう、という判断になる。また、講演内容はスクリプトからほぼ①の完全性を保っている、と考えられる。で内容は、「催眠に対する誤解」というところから始まる。

講演内容のメモ内容は以下な感じだ。

(催眠への誤解)

  1. 臨床催眠家を目指すならステージ催眠術師を先生にするな
  2. 臨床催眠家は特別で不思議な力を持つ必要はない
  3. 催眠が奇跡を起こせるわけではない
  4. 催眠は(意識がない)無意識状態にならなくてもよい
  5. 催眠は被験者の意思を明け渡す必要はない
  6. 催眠は精神を弱めるものではない
  7. 催眠は秘密を自白させるものではない
  8. 催眠から永久に覚めないことを心配する必要はない
  9. 催眠で人は殺せない
 (用語の定義)
  1. トランスの定義
    • トランス誘導とトランス状態を分ける
    • 自信
    • 催眠におけるセラピストと被験者の協力の重要性
    • トランス状態の認識
    • 特定の運動現象
    • 動作の効率性
    • タイムラグ
    • 被験者へ反応する時間を与える
    • 逐語的に
    • 特別なテクニック:コトバを使う
    • 間接暗示
    • トランス状態を維持する
    • 無視された時うっかり被験者を睡眠へ誘導する
    • 覚醒の拒否
    • 催眠現象
    • ラポール
    • 誰とラポールを取るか被験者の選択
    • ラポールの転移
    • カタレプシー
    • 観念運動
    • 観念知覚
    • 知覚経験のイタレーション
    • 可能な現象を複合する
    • フランク・Jの事例
    • 記憶喪失
    • 選択的記憶喪失
    • 記憶増進
    • パトリシア・Mの事例
    • 抑圧
    • 分離
    • バート嬢の事例
    • スザンヌの事例
    • 離人症
    • 夢遊病
    • 主観と客観
    • 時間歪曲
    • アニタ・A嬢の事例
    • 特例:催眠の危険性
    • ルドルフ・Fの事例
    • 感覚消失
    • フランク・D夫人の事例
    • アメリア・Lの事例
    • 催眠の援助:録音機の導入
    • 被験者のコトバで話す重要性
    • 催眠の練習
(デモンストレーション)

 と続く。

 音声は1時間弱程度だが、相手が専門家であるためか、非常にまとまった内容をエレベーター・ピッチのように圧縮して効率よく話しているように思える。

 おまけ最後に治療的ダブルバインドでオチをつくっておくと、エリクソンの話す内容が分かって実践できれば優れた治療家になれる(かもしれない)、もし分からなくても英語は上手くなる(笑)。

(つづく)

文献
[1]https://www.hypnosisalliance.com/articles/The%20Phenomena%20Of%20Hypnosis%20-%20Erickson%20Hersman%20And%20Irving%20-%20The%20Practical%20Application%20Of%20Medical%20And%20Dental%20Hypnosis%20-%20Brunner%20And%20Mazel.pdf

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