2016年9月13日火曜日

ミルトン・エリクソンの系譜:臨床催眠の理論(現代編)


                                                                                                                             
 一見、怪しいことを

 怪しくないように理論化した人たちは凄い(笑)。
 
 <ひとりごと>



どれを信じるか?もあるが・・・

備忘録として書いておく。
   
 海の物とも山の物ともつかないことを怪しくない方法で説明したり証明したりするのは、これはこれで面白いことだ。人類学者のグレゴリー・ベイトソンはバリ島の祭祀で観察したトランス状態とは何かを心理療法家のミルトン・エリクソンに相談し、サイバネティクスの枠組みを持ち込んで説明、理論化しようとした。

 催眠とはなにか? トランスとは何か?で、何がどのように役に立つのか?

 ベイトソンは英国人の無神論者なので仙人みたいなことを考えているところがあるが、米国に移住した後は、プラグマティックに「何が役に立つのか?」はお作法として説明して予算取りをしないといけないという具合だ(笑)。

 これを怪しくない方法で説明して理論化する試みは結構興味深い(笑)。理屈をつけて理論化しておくとその後の展開は楽だ。

 で、これに関連して、ネットに落ちていたエッセーを読んで見る、心理療法家のマイケル・ヤプコの引用だ。[1]


 Most of the theories advanced to explain hypnosis can be loosely classified under state and non-state, intrapersonal and interpersonal, or single and multifactor theories (Yapko, 2003).

催眠を説明している先端の理論のほとんどは、ざっくりと、1)状態か非状態か?2)自己間か対人間か?3)単一因子か多因子理論か?に分類できる。(ヤプコ, 2003) 

 
このエッセーでは、過去10年くらい前までのコンテンポラリーな感じの催眠の理論がある程度網羅的に書かれているので、それなりに面白い。新ディソシエイション理論、みたいなやつ。で、今日は時間がないので書かないが、ネットで調べた古典催眠みたいな著作[2]は大体20世紀初頭の1900年とかなので、(八幡製鐵所の開設とか日英同盟とかとだいたい同時期、笑)こういったのと比較するコンテンポラリーなほうの理論はかなり進化はしているのだろうと思うわけだ。
 
 で、時系列的にはちょっと遡るが、以下がある[3]、おそらく1950年代から70年代くらい、
 

Andre M. Weitzenhoffer, in his definitive work , General Techniques of Hypnotism(1957), defined hypnosis based upon the method used to achieve a trance. He stated "Hypnosis is a condition or state of selective hyper-suggestibility brought about in an individual (subject) through the use of certain specific psychological and physical manipulation of the individual by another person (hypnotist)". This definition of trance is vague and defines trance as a state dependent upon how it is entered and the phenomenon of hyper-suggestibility.

 アンドレ・M・ウェイツェンフォファーは、名著「催眠術の一般的な技法」で、トランス状態を達成するために使う方法に基礎づけて催眠を定義した。「催眠は、選択的な過度の被暗示性の条件もしくは状態であり、被験者とは別人(催眠術師)によって特定の心理的もしくは身体的操作を使って被験者にもたらされる」とした。トランスの定義については曖昧で、トランスを過度の被暗示性の現象に入る方法に依存している<状態>として定義している。

 Milton Erickson, M.D., perhaps the most proliferate and seminal contributor to the field of hypnotherapy , gave over half a century to the scientific understanding of 'trance'. In several  of his later works, generally co-authored by E.Rossi, he has defined trance to some extent. Erickson states that "clinical hypnosis and therapeutic trance are carefully planned extension of some everyday process of normal living". He further defines therapeutic trance as "a period during which the limitation one's usual frames of reference and beliefs are temporarily altered so one can be receptive to other patterns of association and modes of mental functioning". Even Milton Erickson has not managed to delineate the nature of trance.

 ミルトン・エリクソン医学博士は、おそらく催眠療法の分野における最も影響力のある貢献者で、半世紀にわたって「トランス」に対する科学的な知見を提供した。エリクソンの晩年におけるいくつかの業績は、共著者のアーネスト・ロッシによってある程度トランスが定義されてきた。エリクソンは、「臨床催眠や治療的トランスは日常生活のプロセスの延長で慎重に計画される」と述べている。エリクソンはさらに治療的トランスを「通常の(認知科学上の)参照枠や信念を制限して、一次的にいつもとは違う精神的機能のモードと連合のパターンを受け入れ可能となる、期間である」と定義している。ミルトン・エリクソンでさえ、トランスの本質を説明することを成し遂げてはいない。

 
 個人的には上にあるように「Hypnotic Realities 」での説明が一番しっくりくる。理由は、トランス状態がいつもの考え方や思い込みを低下させて、新しいことを学ぶ手段の一つとして定義されているからだ。


(つづく)

文献
[1]http://bscw.rediris.es/pub/bscw.cgi/d4527260/Alladin-Current_theories_hypnosis.pdf
[2]https://www.woodlibrarymuseum.org/library/pdf/S_ACUD.pdf
[3]https://books.google.co.jp/books?id=S7ceAgAAQBAJ&pg=PA17


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