2016年10月12日水曜日

ファシリテーションの技術:ミラノ派家族療法を応用する(その2)


                                                                                                                             
 「組織いじり」を考えるとやはり人類学的な

 観察、仮説構築を経た介入の設計が必要だということだ。

 <ひとりごと>



必ず現場に行って観察し仮説を立てる?

  備忘録として書いておく。

組織の変革等に応用》ミルトン・エリクソン+MRI派生のミラノ派家族療法は家族や組織を対象に実施する心理療法の形態だ。で、ミラノ派の「THE EVOLUTION OF CIRCULAR QUESTIONS: TRAINING FAMILY THERAPISTS」[1]のガイドラインを読んでいた。

 個人的にすぐに連想したのは、エズラ・ヴォーゲルが1970年代に書いた「ジャパンアズナンバーワン」[2]だ。最近、ブックオフで 108円で売っていたので改めて読んでみた。で、今気づくのはこれが人類学的な観察に基づく日本の分析だったということだ。この当時、日本はアメリカによって持ち上げられた、ただ、その強みが強みにならないように「日米構造協議」などでルールの改編を押し付ければ、そのまま日本の弱みになるのではないか?それを日本を持ち上げるフリをして分析していたのではないか?と非常に穿った見方も出来る著作でもある。現在、エズラ・ヴォーゲルが親中のパンダハガーと見なされている状況を鑑みるに、この想いはますます強くなるところはある。もちろん、ここでの重要なポイントは、日本ダメ論に悲観的に反応することでも日本礼賛論に熱狂的に反応することでもなく、ただメタの視点で事実を眺めることから始めることの重要性なのだろう。

 余談ついでにもう一つ言っておく、ミラノ派の元になっている人類学的のグレゴリー・ベイトソンの知見は、第二次大戦中、ナチスドイツや日本を弱体化する分析のために使われた。このあたりは現在のCIAの前身となっているOSSで研究されていたわけだが、未だ具体的な内容は米国の機密文書となっているために全容は明らかになっていない。[3]

   さて、少々物騒なことを書いたが、ここでは、ミラノ派家族療法を、ファシリテーションや組織変革など、で平和利用することを想定している(笑)。競合分析やユーザの分析にもこういった人類学的、あるいはエスノメソドロジーの方法論は活用できるだろう。

 この方法論が「よく考えられている」と思うのは、ガイドラインの中の以下のような記述を読んだ時だ。ここでは、セラピストをファシリテーター、家族をどこかの企業の部署のメンバーと読み替えていただいてもよい。何れにしても何かを行う場合、仮説の構築は重要になる。もちろん、項目を参考にKJ法のような日本発の手法を使ってみてもよいだろう。

 で、本題、ミラノ派はビジネス上のコンサルティングと同じように仮説を立てるところから始まる。






方法論の面白さ》こういった方法論は非常に面白いものだ。ひとつは、必ず現場でのフィールドワークに基づくということ。もちろん、それなりの手間ひまはかかる。だた、心理療法家のミルトン・エリクソンが人類学者には心理療法を、心理療法家には人類学を学ぶことを勧めていた話を書いたが、これがよく理解できてくる。[4] 

  さて、もうひとつは企業などでこんなことを始めると必ず「それは外国の方法だから使い物にならない」「日本の文化の考慮を忘れている」といった面倒くさいオジサンがデフォルトの設定で登場することだ。もちろん、これは抵抗の一つの様式美だったりもするのだけれど(笑)。ただし、この人にとって残念なことは、こういった人類学やエスノメソドロジーに基づいた方法は、文化、風習、習慣まで取り込んでメタ記述できる手法を採用しているということでもある。[5]  逆にいうと、「日本の文化も考慮できる」「あなたの会社の文化も考慮できる」手法ですよとなって、やらない理由を塞ぐ手段にはなるということだ(笑)。

 何れにしても、こういった手法で仮説を構築すると普段は見えないものが見えてくる面白さは実感できてくる。もちろん、この出発点は、ベイトソンの情報の「A difference that makes a difference .」であるのだが(笑)。

(つづく)

文献
[1]http://www.aamft.org/members/familytherapyresources/articles/86_jmft_2_11
[2]https://www.amazon.co.jp/dp/B000J8H0YM/
[3]http://homepages.stmartin.edu/fac_staff/dprice/price-bateson-oss-ho1998.pdf
[4]http://ori-japan.blogspot.jp/2016/08/blog-post_8.html
[5]http://ori-japan.blogspot.jp/2016/08/blog-post_11.html

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