2016年10月16日日曜日

ファシリテーションの技術:ミラノ派家族療法を応用する(その6)


                                                                                                                             
 相手の心を勝手に推測せず、
 
 まずは、事実としての振る舞いのやり取りを記述してもらおうというのが

 面白いのだよなぁ、家族内でもうまいこと第三者の視点を使って(笑)。

     で、上手くハマれば家族はどんどんマインドフルネスになっていく、と・・・

 <ひとりごと>



ベイトソンの「結ばれあうパターン」の実装だなぁ〜

  備忘録として書いておく。

円環的質問》ミルトン・エリクソン+MRI派生のミラノ派家族療法は家族や組織を対象に実施する心理療法の形態だ。で、ミラノ派の「THE EVOLUTION OF CIRCULAR QUESTIONS: TRAINING FAMILY THERAPISTS」[1]のガイドラインを読んでいた。 

 さて、今日は「円環的質問」について少々。ここでもう一度、ミラノ派で使われる質問の種類を整理しておこう。主に4つあった。[2] さらに、この中の円環的質問のサブ・カテゴリーとして4つの質問が紹介されている。円環的質問はベイトソン的なシステム思考を促すために活用する。大まかな目的は、「違いの明示」「文脈の明示」となる。また、質問をしている主体と対象との関係性が「シンメトリカル」か「コンプリメンタリー」なのか?の「関係」を探る質問でもある。この前提として、変えられるのは関係だけ、というのがある。つまり、セラピストが示唆する介入はほとんど場合「関係」を変える行動指示なわけだから、まずはその関係を探るというのが主眼となる。[3]


1. 直線的質問  (尋問的な質問、例:誰があなたを悩ませるのか?)

2.円環的質問  (探究的な質問、例:他にあたなを悩ませているのは誰か?)

 ①問題定義の質問         
 ②やり取りのシーケンスの質問  ← ここ
    ③比較・分類の質問
 ④介入の質問

3.戦略的質問

4.再帰的質問  

  

 《一般意味論のE-Prime》 面白いところがある。明示的に書いてあるわけではないが、家族の問題となる振る舞いのやり取りを家族の構成員全員に記述してもらう時、一般意味論の E-Primeと同じような概念を使うことが示されていることだ。[4] 

 要は、自分の気持ちに焦点を当てる時、「私は憂鬱だ」ではなく「私は胸のあたりに憂鬱さを感じている」のように五感の感覚で分かる事実を記述しようという試みだ。これが観察者になると「私は、お父さんの帰りが遅いと、(不機嫌そうに)だんまりになって会話に答えてくれないお母さんをよく見る」みたいなことになってくる。

 もちろん、問題の現象に関連するこういったやり取りを円環的質問で上手に網羅的に記述しようというのがここでの主題となる。この記述を通して、セラピストはよりシステム論的で全体論的な情報が取れるし、同時に家族の構成員は自分の世界観を拡張して、一見した問題行動に別の意味を与えることになる。

 一般意味論に説明すると、こういった対話を通して家族の構成員全員が「外在化」[5]の方法を身につけようという試みのようにも思えてくる。外在化することで一見すると問題の現象にも別の意味が見えてきて、一々感情的に反応することがなくなるのかもしれない。逆にいうと、問題というのはこういった手法を使うよいきっかけと言えるのかもしれない。何れにしても、不都合な問題が起こっている現在のパターンを解消する方法を見つけるためのよい状態にはなるのだろう。

 で、やり取りのシーケンスを記述してもらう質問のガイドラインは以下のようになる。








(つづく)

文献
[1]http://www.aamft.org/members/familytherapyresources/articles/86_jmft_2_11
[2]http://ori-japan.blogspot.jp/2016/10/blog-post_10.html
[3]http://ori-japan.blogspot.jp/2016/10/blog-post_6.html
[4]http://ori-japan.blogspot.jp/search?q=e-prime&max-results=20&by-date=false
[5]http://ori-japan.blogspot.jp/2012/10/blog-post_12.html

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