2016年10月3日月曜日

ミルトン・エリクソンの系譜:示唆が上手くなる6つのフォーマット


                                                                                                                             
 事実を反映したデータに、ときどき間接暗示をまぜる。

 こんなコミュニケーションは日常や仕事でも結構格好がよい(笑)。

 <ひとりごと>



示唆が上手くなる6つのフォーマット

  備忘録として書いておく。

間接暗示は日常で役立つ》心理療法家のミルトン・エリクソンの技法で「間接的暗示(Indirect Suggestion)」というのがある。相手にそれとなく示唆する方法だ。命名や手法の体系化はその弟子筋によってなさている。学術的にはアーネスト・ロッシの論文を読むとよいだろう。[1] 

 一般的に欧米の方法論は、「論理的に自分の主張を表明するのが当たり前」という風潮がある。だが、「間接暗示」のような手法があるということは、相手にあれこれ指摘されると抵抗が生じるのは万国共通だということだ。[2]

 「間接暗示」といっても難しく考える必要はない。日常どこにでもある。例えば、現役時代の野村克也監督。キャッチャーのポジションを守りながらバッターにボソリとつぶやく、「今日は肩が開いとるなぁ、疲れとるんかぃなぁ?」相手のバッターは肩が気になり調子を崩す。もちろん、エリクソンはこの逆の調子を上げる方向で活用した(笑)。

 もうひとつは、名探偵コナン。大人に論理的に説得しても通じない、だから「あれれー」ではじまる解決のヒントを大人にぶつける。刑事はこの発言から何かの事実に気づく。

 あるいは、テレビのバライティ番組に出てくる「占い師」や「霊能者」のような人は大凡こんな方法でしゃべる。「大変なことになりますよ・・・」と言うだけで具体的なことは何ひとつ言わない。これも「間接暗示」ということになる(笑)。もちろん、きちんとした占い師は相手から可能性や資質を引き出す方向で「間接暗示」を使うだろう。

  さて、日常生活でも仕事でもズケズケとモノを言うのは案外リスクがある。相手の提案を頭ごなしに否定する、あるいは、自分の意見を声高に主張し始める。結果、大きな抵抗にあう。あるいは、根に持たれる。・・・・文脈や状況によるが、ロジカルに主張したからといって、相手に理解され共感を得るとはならない難しさがここにある。

ランクトンの6つのフォーマット》抵抗が大きくならないようする方法が「間接暗示」だ。ネットに、エリクソニアンのスティーブ・ランクトンのスライドが公開されている。[3] この中に「Formulae for six suggestions 」という題で、代表的な6つの示唆のフォーマットが取り上げられている。もちろん、学術研究が網羅されているわけではないが、とっかかりとして有効だ。

 ロジカルに話すだけでは飽き足りない、もう少し含蓄のある話方を身につけたい、と思うのではればこのフォーマットは役に立つだろう。具体的には以下の6つだ。


  1. オープン・エンドの暗示(示唆)
  2. 前提/含み
  3. 知覚の注意の焦点化
  4. トゥルーイズム
  5. 可能性のある全ての代案(の示唆)
  6. 反対方向(の示唆)


 オープン・エンドの暗示は以下のようなものだ[1]
話の粒度を敢えて荒くして示唆したり質問する、


“You’re receiving something pleasing [pause] surprising [pause],interesting, [pause], are you not?”

あなたは、何か気持ちがよくて(間)びっくりさせられる(間)興味深いこと受け取っているところ、ではありませんか?


前提/含み

話に前提や含みを入れて話すこと。[4][5] 

知覚の注意の焦点化

「I wonder 〜」「I doubt 〜」で初めてゴールに焦点を当ててもらう話法
日本語だと示唆しながら「落とし所」を探るというような感じになる。

トゥルーイズム

今事実とし起こっていることは、ゴールに対してこんな意味がある、あるいはこのような必要条件となっていると示唆する。[6][7]

可能性のある全ての代案

あなたは、Aも、Bも、Cも行うことができるでしょう、のような示唆。
逆にいうと「あなたにはAしかありません」は抵抗を招く。 
反対方向の(示唆)

敢えて反対方向のゴールを暗に示唆する。相手は、そうじゃないと否定にかかり。自分のゴールが明示される。抵抗を逆手にとった高等戦術だ。

まとめ》日常生活でも、仕事の場面でも使い方によっては間接暗示はかなり有効なコミュニケーション手段のひとつであることには間違いない。もちろん、相手が望んでいるが、普段は意識にのぼっていないことに気づいてもらう、という方向で活用するのだろうが・・・


(つづく)

文献
[1]http://ernestrossi.com/ernestrossi/keypapers/NN%20WHAT%20IS%20A%20SUGGESTION%202007.pdf
[2]http://ori-japan.blogspot.jp/2016/07/blog-post_14.html
[3]http://lankton.com/handouts/suggestion.pdf
[4]http://ori-japan.blogspot.jp/2012/04/blog-post_03.html
[5]http://ori-japan.blogspot.jp/2012/04/blog-post_02.html
[6]http://ori-japan.blogspot.jp/2014/03/6.html
[7]http://ori-japan.blogspot.jp/2014/03/blog-post.html

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