2016年10月17日月曜日

ファシリテーションの技術:ミラノ派家族療法を応用する(番外編1)


                                                                                                                             
 バカは、おれは凄いから俺にだけできる!と考える。
 
 少しバカは、俺にだけできるように努力しよう!と考える。

 お利口さんは、誰にでもにも出来るような方法を考える(笑)。

 <ひとりごと>



ミルトン・エリクソンの技法を第二次サイバネティックスにくぐらせる

  備忘録として書いておく。

 今更ながら、人類学者のグレゴリー・ベイトソンやその同僚のMRIの人たち、あるいはそれを律儀に再現したミラノ派の人たちの方法論を探求すると、面白いことに気がつく。

 例えば、「心理療法家のミルトン・エリクソンのように観察するには、どうすればよいのか?」という問いだ。

 もちろん、ベイトソンらは「凄い俺たちにだけできる観察の方法」は考えなかった。密教的に秘密の修行をしたものだけが到達できるとはしなかった。逆に言うと、彼らはもっとシステム論的に訓練すれば誰にでもできる方法を考えていたということだ。

 普通の人が見ると、エリクソンは職人で属人的なスーパーマンのように映る。これを受けて、安直に《スーパーマン》を目指す、育成するという方法もあるだろう。ただ、質の悪い自己啓発ではないが、属人的な《スーパーマン》を目指すと大抵は失敗する。もちろん、一般企業でもスーパーマン的な営業、コンサルタント・・・と属人的な卓越性を目指す人材育成を目指すと大抵は失敗することになるだろう。理由は、《スーパーマン》は偶然にしか育成できないからだ。

 で、ベイトソンたちは、ここで発想の転換があったことが推測される。つまり<三人寄れば文殊の知恵>で一人でやったら《スーパーマン》が必要でも、普通より多少凄いくらいの人たちがチームでやったらいいのではないか?ということだ。つまり、エリクソンの方法を個人戦から団体戦に変えたということだ。

 で、エリクソンの視点をシステム論でもって再構築した。もっと具体的にいうと、第二次サイバネティックス(Second-Order Cybernetics) をくぐらせて再構築した。[1]  で、エリクソンが一人でやっていることを3つの役割とチームに分けて〈いくみ化〉した。[2]



 利点は、いくかある。一つは属人化を排することができること。個々人の認知バイアス[3]のかかりすぎた介入などを修正できること。また、観察チームを設けることで<メタ視点>の振り返りができること。逆に言うと<メタ記述>しないとヒューリスティックスや認知バイアスの偏りは分からない。もちろん、これによってエリクソンになることはできないのだろうが、エリクソンに比べていつも70点から80点前後の点数はコンスタントに出しつづけることはできるようになるだろう。あとは、セラピストがクライアントと「共依存」[4]関係に陥るのを防ぐことだろうか?もう少し噛み砕くとクライアントに過度に依存することを防ぎ、セラピストは必要のない金までボッタクらないということだ(笑)。

 余談だが、この視点は一般の企業で、組織設計をする時、あるいは、プロジェクトにおいてのプロジェクト組織の設計などを設計する時にも有効に機能するだろう。経営だと、1が執行役、3が役員会、6が外部の専門家。プロジェクトだと1が顧客やベンダーと向き合う各チーム、2がPM、PMO、3が顧問や外部の専門家となるだろう。何れにしても、第二次サイバネティックスの視点で組織設計をしてみるのは悪いアイディアでないだろう。

(つづく)

文献
[1]http://www.deissler.org/pdf/cont_conv.pdf
[2]http://ori-japan.blogspot.jp/2016/08/blog-post_11.html
[3]http://ori-japan.blogspot.jp/2013/01/blog-post_21.html
[4]http://ori-japan.blogspot.jp/2012/11/blog-post_22.html

記事の内容の正誤について、執筆者は一切保証いたしません。また、本書の内容、エクソサイズなどを実行した結果被った被害などについて著者は一切責任を負わないこととします。本ニュースレターの内容は、以下クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに従うものとします。但し、引用元の著作権は引用元に所属します。ご意見、ご感想は次へ tritune'`@''gmail.com
https://www.facebook.com/okirakusoken

0 件のコメント:

コメントを投稿