2016年11月5日土曜日

グレゴリー・ベイトソンの世界観を身に付ける質問


                                                                                                                             
 結ばれあうパターン、

 結ばれあうパターンの結ばれあうパターン、

 結ばれあうパターンの結ばれあうパターンの結ばれあうパターン、

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 <ひとりごと>



ベイトソンの世界観で世の中を見る

  備忘録として書いておく。

 《ベイトソンのエコロジカルな認識論

  SlideShareにグレゴリー・ベイトソン関連のスライドが上がっていた。

 これを読んで見る。



 これから分かるのは、ベイトソンは世界を円環的因果関係で見ていた。また、世の中を「関係」つまり「結ばれあうパターン」として見ていた、そしてそれらの差異を情報として認識していた、ということが分かる。

 円環的因果関係は、Aの原因はBである、に加えて、Bの原因はAである、と見ること。また、Aが全体でBが部分、あるいはBが全体でAが部分のような関係が加わるので少々面倒臭くなる。

 また、「結ばれあうパターン」のほうは、スライドにあるように、

  • カニとロブスターとの関係
  • 人と馬との関係
  • (カニとロブスターとの関係)と(人と馬との関係)の関係

のように事物の関係性と、その差異について考えることだ。

 こんなことをして何か役に立つのか?

 と即物的な目的を考える人がいるのかもしれない。

 即物的に答えておくと、ひとつは、こういった問いを尋ねることで《メタ認知力》があがる、関係として仕組みが見えてくるので、どこをいじればよいのか?が見えてくる。つまり、人間関係を含め問題解決力があがるということになる。

 よく、自己啓発などで「抽象度を上げて思考する」といった言い方をするが、これは、関係について考える、そして関係についての関係について、関係についての関係についての関係・・・・と考えていけば無駄にバカ高い金を払わなくても簡単に達成できることではある。[1] 要は、円環的質問で聞けば良いというだけの話だ(笑)。


 また、ベイトソンの物事の見方は、心理療法家のミルトン・エリクソンを観察して短期療法を体系化する観察する側の認識論にもなっているところがある。だから、エリクソンの研究をする時にも最初に身につける必要があるのは、ベイトソンの視点というわけだ。これがないとエリクソンの技法をシステミック、つまりより全体論的に(物事のつながりを)観察することが出来ないので、単なる催眠バカが出来上がるということになる。

 さて、 ネットでカール・トムの「Circular Interviewing: A Multifaceted Clinical Tool」[2]というタイトルのドキュメントを見つけた。これは、ベイトソンの認識論をより忠実に再現したミラノ派家族療法で開発された「円環的質問」について書かれている。実際の質問は以下だ、


円環的質問

 《差異の質問》

Ⅰ. カテゴリーの差異

 A.人と人との振る舞いの違い
 B.人と人との関係の違い
 C.知覚/思考/信念の違い
 D.過去の経験をどのカテゴリーに分類するか
 C.未来の仮定をどのカテゴリーに分類するか

Ⅱ. 時制の違い

 A.過去のある経験と過去のある経験
 B.過去のある経験と現在のある経験
 C.過去のある経験と未来にするだろう経験の仮定
 D.現在のある経験と未来にするだろう経験の仮定
 E.未来にするだろう経験の仮定と未来にするだろう経験の仮定

Ⅲ. 一連の差異の順序

 A.一人の人により引き起こされる卓越性
  B.複数の人により引き起こされる卓越性

 《文脈の質問》

 Ⅰ.カテゴリーの文脈

 A.意味/行動のつながり

  (i) 行動に対する意味
     (ii)意味に対する行動

 B.意味/意味のつながり

  (i)コンテツ/スピーチ行為
  (ii)行動/エピソードのスピーチ
  (iii)エピソード/関係性
  (iv)関係/生活の記述、もしくは家族の神話
  (v)家族の神話/文化のパターン
  (vi)上の混合

 Ⅱ.時制の文脈

 A.2人の間に行為がおよぼす効果
 B.3人の間に行為がおよぼす効果
 C.集団の間に行為がおよぼす効果

 
 これを、家族療法だけに限った話として閉じた話にするのはもったいない、と個人的には考えている。

円環的質問を持って散歩に出る。

 円環的な質問をして、観察してみる。

 ご近所の飼い犬の生態を観察してみる・・・・飼い主同士の対話を観察してみる。

 柴犬の飼い主と柴犬との関係、それとダックスの飼い主とダックスとの関係の違いを観察してみる。

 ・・・・・・・・

 川で群れているボラの生態を観察してみる・・・・天敵は何だろうか?と考えてみる。

 スズキとボラの関係、それと、川鵜とアユとの関係との違いについて考えてみる・・・・

 その関係の差異は何か?とか。

 と色々想像力は膨らむ。

 もちろん、仕事中のオフィスの中でもこういった質問は有効だ。

 部長と役員との関係、そして課長と部長との関係の違いを観察してみる。

   競合他社Aと取引先Bとの関係、自社と取引先Cとの関係の違いを観察してみる。

 何か、違いが浮かび上がってくる。

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 もちろん、円環的質問もそれ自体がベイトソン的円環性を備えている。

 円環的質問をすることで、ベイトソン的な物事の見方を身につけられる。

 ベイトソン的な物事の見方を身に付けるために、円環的質問をする。

 こうやって、ベイトソン的な世界観の中で生きていることに気づいてくる。

(つづく)

文献
[1]http://www.imprint.co.uk/books/Bateson_Intro.pdf
[2]http://www.chironconsulting.org/phdi/p1.nsf/imgpages/1805_Tomm-Circular-Interviewing-Tomm-85.pdf/$file/Tomm-Circular-Interviewing-Tomm-85.pdf

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