2017年2月3日金曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 34日目


                                                                                                                            
 相手の人となりを知るには、相手が怒らない程度に混乱させてみる(笑)。
 
 <ひとりごと>



混乱技法について

  備忘録として書いておく。


 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1]を読んでいる。読み方のルールはここ。それで、34日目の進捗などを書いておきたい。

 それで、今日は「The Confusion Technique in Hypnosis」の続き。

    エリクソンの混乱技法をなぜ使うのか?

 ということで論文を読んでいるのだが、要点は以下のようだ。


The values of the Confusion Technique are twofold.

混乱技法の価値は二重である。

In experimental work it serves excellently to teach experimenters a facility in the use of words, a mental agility in shifting their habitual patterns of thought, and allows them to make adequate allowances for the problems involved in keeping the subjects attentive and responsive.

実験的な作業において、実験者が言葉を駆使して、習慣的な思考のパターンを瞬時に変え、被験者が用心深く反応することで維持している問題を適切に許容することを教えるために使われる。

Also it allows experimenters to learn to recognize and to understand the minimal cues of behavioral changes within the subject.

さらに、(混乱技法は)実験者に被験者の中にある振る舞いを変化させる最小限の手がかりを認識し理解することを学ぶことができる。


 
 よく読むと結構深い。

 実験者は被験者の振る舞いを中立に見立てられないことがあるのかもしれない。つまり、中立な観察者ではなく、つい「よい」「悪い」のような単純な二元論で決めつけるような具合だ。こうではなく、実験者のほうも被験者が抱えている問題を許容して冷静に観察できるように敢えて、混乱技法を使う、とエリクソンが指摘している点は面白い。

 また、もう一つは、混乱技法で被験者をいじってみるということだ。日常生活でもそうだが、混乱したり、イライラしたり、自分の理解できない宙ぶらりんに混乱した状態は、その人の地が出やすいということだ。実験者は、これをよく観察することが(よい意味での)変化の鍵になるという具合だ。

 面接でもなんでもそうだが、普段人はよそ行きの感じで振る舞ってしまうところがある。それで地が出にくい。もちろん、この地というのは無意識に反応しているパターンだ。エリクソンはこれを見極めたいために、あえて混乱技法を使った、ということなのだろう。


2月3日の進捗、272ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 10.3%) 

Volume 1  : The Nature of Hypnosis and Suggestion

The Confusion Technique in Hypnosis
Milton H. Erickson Reprinted with permission from The American Journal of Clinical Hypnosis, January, 1964, 6, 183-207.



(つづく)

文献
[1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html


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