2017年2月16日木曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 47日目


                                                                                                                            
 論文を前にして、

 できるだけ早く読み終わるようにするのか?
 一定時間で深く狭く理解するのか?
 あるいは、広く薄く関連性を学ぶのか?
 ・・・・
 後催眠暗示はどれにしようか?(笑)。

 <ひとりごと>



はじめに

  備忘録として書いておく。


 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1]を読んでいる。読み方のルールはここ。それで、47日目の進捗などを書いておきたい。

 で、今日は論文を一つ。

後催眠行動?
 
 「Concerning the Nature and Character of Posthypnotic Behavior」というタイトルの論文のつづき。これは、1941年に投稿された論文で、The American Society of Clinical Hypnosis(ASCH) が設立されるのが1957年であり、その随分前のことになる。歴史的には、日本帝国海軍が真珠湾攻撃を、帝国陸軍がマレーのコタバルに上陸を開始して、中蘭に加えて米英との戦争が開始された年にあたる。

 さて、一般的に、催眠状態で催眠覚醒後の振る舞いのパターンを変えるために後催眠暗示が与えられる。これは、催眠中に起こったことを忘れる記憶健忘(喪失)の暗示と一緒に与えられる。もちろん、現在ならば認知言語学などで人の認知のフレームについてある程度明らかになってきたので、言語、特にメタファーを使ってこのフレームに働きかけると考えるのが妥当だと思われる。ただしここでは1920年代から20年程度かけて研究された結果の発表となっているのでまだ認知科学的な道具立てはない時代の話となる。

   余談だが「サイエンティフィック・アメリカン」の blogページに「The neural magic of hypnotic suggestion」という記事があって、最近は逆に認知科学の仮説を検証するために後催眠暗示を使う、という指摘があって興味深い。

   結局、エリクソンは後催眠暗示について Spontaneous Hypnotic をユーティライゼーションで利用してはという話になっている。ただし、ここで ASCHの2006年の論文「Whither Spontaneous Hypnosis: A Critical Issue for Practitioners and Researchers」[2]に米国心理協会で定義されている Spontaneous Hypnosis は誤解を招くので改めて定義しておく、と書かれている。エリクソンの論文は一応読んだのだけれど、こっちの論文に目を通して夜にでも再読してみることにする。

考察
 
  これも余談、後催眠暗示についてお手軽な感じの資料は、2011年のエリクソン国際会議でプレゼンテーションされた「Posthypnotic Suggestion 」[3]の資料だろう。要は、後催眠暗示もっと有効に活用する方法として5つが規定されている。ここで面白いのは後催眠暗示も、1)現在の経験に関連付ける、2)将来の出来事に関連付ける、とあるので極論すると、戦略的に、現在ある出来事が起こると、将来のゴールに向かって(必要条件を満たすように)何かをしなくてはいけない、と暗示することになる。
 
2月16日の進捗、376ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 14.2%) 

Volume 1  : The Nature of Hypnosis and Suggestion

Concerning the Nature and Character of Posthypnotic Behavior 
Milton H. Erickson and Elizabeth M. Erickson Reprinted with permission from The Journal of Genetic Psychology, 1941, 24, 95-133. 



(つづく)

文献
[1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html
[2]www.asch.net/portals/0/journallibrary/articles/ajch-48/barabasz.pdf
[3]https://pdfs.semanticscholar.org/a965/38ce9e75d9ecb32aa9e5af7c9fc902bd0cfe.pdf

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