2017年2月7日火曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 38日目


                                                                                                                            
 間接的なアプローチは、

 普通の人が聞くと、日常の会話にしか聞こえない(笑)。

 でも裏では治療的ダブル・バインドの介入がてんこ盛りなんだけれど・・・・

 <ひとりごと>



難事例について

  備忘録として書いておく。


 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1]を読んでいる。読み方のルールはここ。それで、38日目の進捗などを書いておきたい。

 今日は、「An Hypnotic Technique for Resistant Patient」の続き。

 昨日も書いたが、要は、気難しいクライアントへの対処についてまとめられている論文。今で言ったら「モンスター・クライアント」への対処。

 もちろん、この論文は心理療法のコンテクストで書かれているが、その技法は日常や仕事の場面で気難しかったり、逐一抵抗を示している人とのコミュケーションへやクレーム処理への応用も可能だと思われる。

   抵抗についてはこのあたりで書いた。しかし、人間関係の抵抗には、論理的な説得だけでは上手くいかない感情、情動が入ってくるので面倒だ。また、こういったクライアントは他でたらい回しにされてやってくるような状況がある。つまり、他への文句が蓄積した上でやってくる。

《昨日のつづきから》

  パニック障害を患い、アルコールをいつも携帯するようになった52歳のビジネスマンの話。この人は、2年半の精神分析を受け、投薬による治療を受け、更に半年の治療を行ったが何も改善されないところから、偶々知ったエリクソンのところを訪れ治療を受ける、本人としてはエリクソンと対話してエリクソンがメモしていただけという印象。

 次回エリクソンのもとを訪れた時にパニックが無くなったわけではないが、先の2時間の治療で大幅に改善したところをエリクソンに伝える・・・・さらに、面白いのは初回はクライアントは単に話を聞いてもらったとだけしか思ってないところだろう・・・・・

 もちろん、注意点は、ここではクライアントとのエピソードだけが書かれている点だ。二重盲検もなければ、メタ分析が掲載されているわけでもない、したがって、物語だけを読んで読者がひとりで勝手に盛り上がってはいけないのだろう。もちろん、エリクソンの論文は淡々と(おそらく事実だけが)淡々と描写
されている形式になっているのでエリクソン自身の筆は非常に冷静な印象を受ける。

 で、週1でエリクソンのもとに通ってくるが、自分自身の問題はほぼ完治。つぎに家族との関係にうつる。進めていくうちに(かかあ天下の)奥さんとの関係や子どもとの関係がよくなって、めでたしめでたし、みたいな話になる。ただし、表向きは普通の会話だが、裏でやっている治療的ダブル・ダブルバインドのパターンは結構深いし参考になることがてんこ盛りに書かれている。

《二つ目の事例》

21歳の女性の事例。幻覚と幻聴に悩まされる。兄弟と両親に敵意を向ける。他の病院をたらい回しになるが、たまたまエリクソンの論文を読んだ医師の紹介でエリクソンのもとにやってくる。というようなお話。

《三つ目の事例》

 精神的な要因か、顔の右半分が麻痺した女性の患者。・・・・・つづく・・・
 
 
2月7日の進捗、304ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 11.5%) 

Volume 1  : The Nature of Hypnosis and Suggestion

An Hypnotic Technique for Resistant Patients: the Patient, the Technique, and its Rationale and Field Experiments
Milton H. Erickson Reprinted with permission from The American Journal of Clinical Hypnosis, July. 1964, 7, 8-32.

繰り返し読む価値あり。★★★★★


(つづく)

文献
[1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html

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