2017年3月29日水曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 88日目


                                                                                                                            
 エリクソンの良いところは飽きないことかなぁ。

 いい暇つぶしにはなる。

 まぁ、人生の暇つぶしだけれど(笑)。

 <ひとりごと>



はじめに

 備忘録として、



 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1] を読んでいる。読み方のルールはここで書いた。

 88日目について書いておきたい。


催眠による心因的不妊の治療
 「A Clinical Experimental Approach to Psychogenic Infertility (1958)」から。著者はミルトン・エリクソン。

  1958年の The American Society of Clinical Hypnosis の年次総会でのプレゼンテーション。心因的な不妊をかかえる20人の女性にシュルツの自律訓練法のような手法を教えて不妊に効果があるのか探った論文。医学的な内容になるので詳細は書かない。ただ個人的には催眠と結果の相関の証明が弱い感じはする。要は、やってみて結果オーライだから・・・という感じの印象は受ける。

 ただ、「心と体」は相互作用する、同じものだが別の現れ、ということを検証しているようには思える。

 だいたいこんな感じ。

随考

 今日のところには関係ないが、ふとエリクソンのメタファーの話が心に浮かんだ。

今は、とても便利な時代だ、キーワードを Google 検索に入力するとどこに書いてあったか教えてくれる(笑)。

 確かに、この話はジェフリー・ザイクの著作「Teaching Seminar with Milton Erickson 」[2] で紹介されていた。たしか悟策先生の監訳で邦訳もあった記憶。

 簡単にいうと、Ph.Dの試験でパニックを起こして単位を落としてしまう女性がいる。個人的にはじゃぁマスターまではどうやっていたんだ?という疑問が湧くのだが(笑)。ここではそういう設定。ピーターの法則ではないが難しいことに挑戦し続けているが故にある日突然壁にぶつかったり、何かのきっかけでスランプになるというのは誰にでもある話だ。

   それで、エリクソンはこの女性をトランス状態にして、弁護士試験に挑戦している男性の話を始める。間接暗示でもあるのだが、これがこの女性についてのアイソモルフィックなメタファー[3]となっている。


Now,as for the lawyer,all I did for him was to make him think Arizona was a nice place to live,and that the law examination was awfully unimportant; so he had no anxiety,no fear. He only had to write one little trickle of information at a time.Anybody can do that. And I've treated quite a number of lawyers in the same way --- and medical men in the same way --- by giving them a feeling of mental peace, of confidence and of self-assurance.

 
エリクソン風に声に出して読んでみる。

 弁護士にもできる、誰にでもできる、医療関係者にもできる、だからあなたにもできる。心の平静と自信を持って取り組むころが・・・こういった言外のメタ・メッセージを伝えているところがミソのようにも思える。

 メタファーも、セラピストがつくるパターンと、クライアントがつくるパターンとがある。また、セラピストがつくるパターンでもトランス誘導ありの場合となしの場合がある。何れにしても色々なバリエーションがあるということだ。

 もちろん、この場合は、セラピストがつくり、トランス誘導してデリバーされるメタファーとなっている。

    現在、メタファーについては、その多くは認知言語学で解明されつつ・・・、なところがあり、身体化されたメタファーを含め、人の認識や知覚が変化するところは単なる認知科学の範疇になっているところではある。[4]


3月29日の進捗、702ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 26.5%) 

Volume 2 : HYPNOTIC ALTERATION   OF SENSORY, PERCEPTUAL    AND PSYCHOPHYSIOLOGICAL   PROCESSES

A Clinical Experimental Approach to Psychogenic Infertility 
Milton H. Erickson Edited from a presentation made at the American Society of Clinical Hypnosis Annual Meeting, October 4, 1958. 




(つづく)

文献
[1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html
[2]https://books.google.co.jp/books?id=Kby2XJE8zoUC&pg=PA63
[3]https://books.google.co.jp/books?id=UxlTjKiy23IC&pg=PA477&lpg=PA477
[4]https://www.amazon.co.jp/Philosophy-Flesh-George-Lakoff/dp/0465056741

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