2017年3月9日木曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 68日目


                                                                                                                            
 「見ざる聞かざる言わざる」は、

  別のところに注意を当てすぎることで起こっているのかもなぁ〜(笑)。

 <ひとりごと>



はじめに

 備忘録として、

 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1] を読んでいる。読み方のルールはここで書いた。

 68日目について書いておきたい。

後の選択的注意につながる?


一本目は「An Experimental Investigation of the Hypnotic Subject’s Apparent Ability to Become Unaware of Stimuli (1944)」から。催眠の被験者が刺激に気づかなくなる明らかな能力についての実証実験。

 これは選択的注意の走りになる検証だ。ネットを検索すると、「選択的注意」の映像が登場する。有名な映像には以下がある。複数人がバスケットのパスをしている。観察者にパス数を数えるように指示される。途中、ゴリラの着包みが通り過ぎる。観察者はこれに気づかない。

 話を戻す、冒頭でエリクソンは3つの例を上げている。

 一つは読書の例。本に熱中している。体のかゆみには気づく。しかし、そこに別の人が入ってきても気づかない。二つ目は母親の例。うるさいところでうたた寝している。赤ん坊が小さい声で何か異常を訴える。これには母親が気づく。三つ目は、ボイラー工事。慣れた工事のおじさんはうるさいなか普通の声で会話している。しかし、新入りは大声で話しても聞き取れない。

 先のバスケットの例ではないが、被験者を催眠状態で何かに注意を向けた場合にもこのようなこおが起こる。大声で話していても聞こえない。人が入ってきても分からない。被験者の手を握って刺激を与えても気にならない。

 要は、催眠とこの選択的な注意の間にどのような関連性があるのか?を実験・検証するのがここでの趣旨となる。

考察 

 クラーク・ハルは 単純な刺激-反応(S-R)のモデルではなく、この間に有機体を設定し 刺激-組織-反応(S-O-R)のモデルを提唱した。ハルの教え子であるエリクソンもおそらくこの新行動主義心理学のモデルを使っているように思われる。もちろん、晩年そうだったのかは分からないがこの検証ではそうなのだろう。

 このあたりは標準的なアプローチを使い、直線的な因果関係を検証するような実験を粛々と進めているようにも思われる。その意味ではサイバネティクスに関する初回のメーシー会議が開かれたのが1946年なのでエリクソンがエリクソンらしい道を歩き始めるのにはもう少し時間があるようにも思われる。

3月9日の進捗、544ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 20.5%) 

Volume 2 : HYPNOTIC ALTERATION   OF SENSORY, PERCEPTUAL    AND PSYCHOPHYSIOLOGICAL   PROCESSES

An Experimental Investigation of the Hypnotic Subject's Apparent Ability to Become Unaware of Stimuli 
Milton H. Erickson Reprinted with permission fromThe Journal of General Psychology, 1944, 31, 191-212. 

(つづく)

文献
[1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html

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