2017年4月18日火曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 108日目


                                                                                                                            
 問題は、

 それを問題と認識している「その認識のやり方」自体に問題がある、

 と気づいていないことがそもそもの問題だったりする(笑)。

 <ひとりごと>



はじめに

 備忘録として、



 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1] を読んでいる。読み方のルールはここで書いた。

 108日目について書いておきたい。

催眠一般について
 
 今日は、「Hypnosis: A General Review(1941)」から。著者はミルトン・エリクソン。

 内容は昨日の論文とほとんど変わらない。つまり、歴史、催眠とはなにか?催眠誘導、催眠現象、などについて書かれている。

 ただ、少し違うのは以下のところだ。


Recent clinical work (Bass, 1931; Beck, 1936; Bramwell, 1921; Brickner & Kubie, 1936; Erickson, 1932, 1933, 1934, 1935, 1937a, 1937b, 1938, 1939a, 1939b, 1939c; Erickson & Erickson, 1938; Erickson & Kubie, 1930, 1939; Huston et al, 1934; Luria, 1932; Platonov, 1933; Schilder & Kauders, 1927) has shown the possibilities and fruitfulness of hypnosis in approaching the problems of personality disturbances and psychoneurotic illnesses, and it is this field of medicine in which hypnosis can contribute greatly - and unquestionably will - as increasingly adequate recognition is given to the value of hypnosis. 

 
要は、催眠はパーソナリティ障害と神経症に対して使える可能性があり、その重要性が認識されることになるだろう、と書かれている。おそらくこれがエリクソンが強く主張したかったところだ。

 もちろん、個人的には医者ではないので現在これが最適な治療法なのかは判断できる立場にはない。
    随考

     さて、個人的には、健康な人や組織の変化を支援するための、コーチングやファシリテーションとしてしかエリクソニアン・アプローチを使ってない。

     分野で言えば、例えば、エリクソニアン・アプローチの「組織開発」や「チェンジ・マネジメント」への応用などということになる。

     技法も純粋にエリクソニアンを使うこともあれば、派生のMRIのこともあれば、ミラノ派のこともあれば、ソリューション・フォーカスト・アプローチのこともあれば、カール・トムの質問システムのこともあるという具合だ。要は、エリクソンの派生もおおよそ押さえている。もっと言うと組織の人間関係を扱う場合はやはりミラノ派家族療法のような技法が向いているところだ。

    したがってビジネス上の責任は重いこともあるが、臨床は対象外としている。

     ここで、創造的な問題解決のそもそも論に戻りたい。

      エリクソンを研究したベイトソンも言っているように「世の中の主たる問題は、自然の摂理と人の思考の差異によって生じる結果である」。この定義は実は結構センスがよい、と個人的には思っている。

     そう考えると人や組織は「事実」と「認識」の間にパラドクスを生じるような性質を持っているのがそもそもの問題ということになる。だからベイトソンたちMRIの人たちはエリクソンの技法を研究する時に「認識論」に還元して問題解決の技法を考えた理由がここにある。

     もちろん、エリクソンもこの「事実」と「認識」のパラドクスになんらかの折り合いをつけるような方向で問題解決を進めるようなところがある。詳しい話はこのあたりで書いた。もちろん、人間関係における抵抗も考慮する必要がある。このあたりまで範囲とすると、エリクソンの技法は派生の技法も含めて応用範囲が広いということが分かってくる。

     もちろん、パラドクスを解いて「事実」と「認識」に折り合いをつけることが問題解決だとすれば、エリクソニアン・アプローチはかなりの確度で機能するということだ。


    4月18日の進捗、860ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 32.5%)

    Volume III
    HYPNOTIC   INVESTIGATION OF   PSYCHODYNAMIC PROCESSES

    Hypnosis: A General Review
    Milton H. Erickson Reprinted with permission fromDiseases of the Nervous System, January, 1941, Vol. II, No. 1.


    (つづく)

    文献
    [1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html


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