2017年4月25日火曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 115日目


                                                                                                                            
 思いついたことは、

 すぐメモしないとアイディアは羽が生えてどこかへ行ってしまう(笑)。

 だから24時間、アイディアを追わなくてもすむように片時もメモが手放せない。

 <ひとりごと>



はじめに

 備忘録として、



 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1] を読んでいる。読み方のルールはここで書いた。

 115日目について書いておきたい。


様々な健忘、記憶喪失

 「Varieties of Hypnotic Amnesia (1974)」の続きから。著者はミルトン・エリクソンとアーネストロッシ。内容は、種々の健忘、記憶の喪失について。

  まず、Amnesiaの定義について少し書いておく。エリクソンはこの論文で Amnesiaの厳密な定義をしていない。しかし、後に弟子筋によって書かれた「Ericksonian Approaches」を読むとこの定義が登場する。まずは、古典的な定義だが「個人が特定の出来事や期間のことを忘れるように暗示すること」となる。そして、退行などを行う場合、トラウマ的な出来事を直接思い出すことからクライアント保護する場合に使われる、云々・・・

 しかし、ネオ・エリクソニアンのザイクやランクトンの「State of Art 」によると少し異なった定義がされている。一つは、Amnesiaは「忘れること」と同じではない、つまり何らかの手がかりで忘れたり思い出したりできる古典的な Reversible Amnesiaに言及されており、さらにエリクソニアン的には心理療法に用いられる Amnesia は Therapeutic Amnesia として区別している。おそらくエリクソンは Amnesia を一時的な状態、敢えて日本語でいうと「物忘れ」あるいは「ど忘れ」のような状態と考えているようだが、このあたりの細かい違いの区別は今後の課題としておきたい。

 内容のインデックスを書いておく

 気のそらしによる健忘

 間接暗示による健忘

 夢の中の健忘となる要素

 記憶の置き換えや歪曲による健忘

 構造化された健忘(時間の再配置による健忘)

・・・・・・・・・・・

随考

 エリクソンは理論化、体系化を自分では行っていないが、臨床の現場から様々な実証をして帰納的に結果を集めているようなところがある。しかもこれを20年とか30年がかりでやっている。おそらく数少ない結果から理論めいたものをつくるより、徹底的に現場の情報を収集して似たような事例についてはとりあえず、ゆるい分類で同じ箱に入れておく。こういったスタイルで仕事を進めていた人のように思えてくる。

 また、実験を行う場合と臨床を行う場合を分けている。ある程度理想的な条件を整えて実験を繰り返すが、それを現場に適用する場合は、コンテクストや状況を考えてなんらか調整しないといけないというようなやり方をしている。

 そして、エリクソンはエリクソンは演繹的になにかの理論や枠組みを当てはめるのではなく、一人ひとりのクライアントを観察しながら、「これはあの箱にはいっていた事例とちょっと似ている」と引き出しを意識しつつも、そこで起こっていることの観察は怠りなくやるというスタイルで仕事をしていた人なのだろうと推測できる。

 こういうスタイルはやはり一般的な仕事の場面でも現場に出た時に強い。
 

4月25日の進捗、916ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 34.6%)

Volume III
HYPNOTIC   INVESTIGATION OF   PSYCHODYNAMIC PROCESSES

Varieties of Hypnotic Amnesia
Milton H. Erickson and Ernest L. Rossi Reprinted with permission fromThe American Journal of Clinical Hypnosis, April, 1974, Vol. 16, No. 4.


(つづく)

文献
[1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html

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