2017年4月12日水曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 102日目


                                                                                                                            
 自然科学だけだと退屈だけれど、

 社会科学でなんでもいいことにすると

 とたんにインチキがはびこるからなぁ(笑)。

 <ひとりごと>



はじめに

 備忘録として、



 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1] を読んでいる。読み方のルールはここで書いた。

 102日目について書いておきたい。


実験室と臨床催眠の違い

 「Laboratory and Clinical Hypnosis: The Same or Different Phenomena?(1967)」から。著者はミルトン・エリクソン。

    昨日の続きから。ここでの要点は、実験室での催眠、それと現場での臨床催眠の違いは何か?これがテーマだ。

 被験者は、H、Wの2人の学生が被験者として登場する。エリクソンが学生時代の1924、1925年頃の話だ。Hは後に心理学の大学教授になり、Wは内科医になった。そんな彼らはアスリートでHは練習中に舌を大怪我、Wは足首を捻挫。しかも大会を控えた大事な時期にこれが起こった。

 この事例から40年以上経った時にエリクソンは当時を振り返っている格好になっている。それで、要点は、実験室で催眠による現象を引き出す催眠と、現場で実際に活用する臨床催眠の違いは何か?

 結論から言ってしまうと、実験室での催眠は、単に催眠現象を引き出す、本当に単なる実験。反対に、臨床催眠の場合は、あくまでも被験者の要望を満たすことがゴールになる。ここでは、当然、試合に出られるように痛みを止める、怪我の前と同じように身体が動かせる、というのがニーズになり、そのために麻酔としての催眠現象が利用される構図になっている。

 ここで、案外催眠による麻酔の効果が強力に持続しているのが笑うところだ。もちろん、催眠における麻酔効果のあたりは認知科学や神経科学の範疇の話でしかないし、エリクソンの検証もそこから逸脱することはない。ただし、被験者のニーズを満たすという話になってくるとどうしても社会科学的な範疇になってきて、これが現在でも話をややこしくしている点なのだろうなとは推測されるところだ。まぁ、社会科学的なところはインチキが入り込む余地がてんこ盛りだから(笑)。


催眠研究のプレゼン
 二本目は、「Explorations in Hypnosis Research (1960)」。ミルトン・エリクソンが1960年にカンサス大で行ったプレゼンテーションのトランスクリプト。

 エリクソン師匠の高座。

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    随考

       少しメモしておきたい。

     火事と喧嘩は江戸の華ではないが、バスケとトルネードはカンサスの華だ。別にカンサスは「オズの魔法使い」だけではない(笑)。学生の頃、カンサス大に遊びに言ったことがあってローレンスのキャンパスの中もウロウロした記憶がある。カンサス大と言えば、昨年のNCAAでバスケットのランキングが3位、公立だが昔からバスケは異次元の強さだ。

     大学の体育会のゆるきゃらである JHawk がどことなく愛らしい。余談だが、最近だと、スタンフォード大にフーバー研究所があるのと同じノリで、カンサス大に共和党の重鎮であるロバート・ドールの政治研究所が設立されている。もっとも、保守系のシンクタンクなので日本の左巻きの人たちからはマークされていないのかもしれないが(笑)。最近だとトランプ大統領と蔡英文総統の電話会談の裏でドール氏が動いたと言われている。そんなわけでキッシンジャーとは仲が悪い(笑)。また、トランプ政権の将来を占うカンサス州の下院議員選挙が4月11日に実施されたが、辛くも共和党のロン・エステスが逃げ切った。元々共和党が強い地盤だが最近は左旋回しているとのレポートもある。

     また、住宅には法律で地下室の設置が義務付けられていると聞いた。理由は定期的にやってくるトルネードのためだ。一旦トルネードが起こると凄いことになる。

     ただし、ハレの日はどこまでも草原がつづく。ローレンスの小高い丘のキャンパスから四方八方につづく原っぱを見ていたら、地球はこんなに広いんだと思った記憶が蘇ってきた(笑)。

     社会人になってからは西海岸にしか縁がなくなってしまったけれど、2本目の論文はそんなところでのエリクソンの発表。


    4月12日の進捗、812ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 30.7%) 

    Volume 2 : HYPNOTIC ALTERATION   OF SENSORY, PERCEPTUAL    AND PSYCHOPHYSIOLOGICAL   PROCESSES

    Laboratory and Clinical Hypnosis: The Same or Different Phenomena? 
    Milton H. Erickson Reprinted with permission from The American Journal of Clinical Hypnosis, January 1967, 9, 166-170. 

    Explorations in Hypnosis Research 
    Milton H. Erickson Presented at the Seventh Annual University of Kansas Institute for Research in Clinical Psychology in Hypnosis and Clinical Psychology, May, 1960, at Lawrence, Kansas. 



    (つづく)

    文献
    [1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html


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