2017年4月7日金曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 97日目


                                                                                                                            
     絵画でも、文筆でも、音楽でも、

 動き⇔静止

 の変換の能力が才能の一つなのかもしれないなぁ(笑)。

 <ひとりごと>



はじめに

 備忘録として、



 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1] を読んでいる。読み方のルールはここで書いた。

 97日目について書いておきたい。


時間歪曲の臨床的な応用
     「Clinical and Therapeutic Applications of Time Distortion(1954)」から。著者はリン・クーパーとミルトン・エリクソン。

          「時間歪曲」を治療に活用する事例が2つ。エリクソンの事例は上品なものも多いが今日はそんな事例。

     クライアントAの事例:30代の男性の画家。妻との問題を抱えており、二次的に人格的な問題もある。この男性は、風景画、肖像画、静止した生物画ではある程度の成功を収めていたが、躍動感に満ちたサーカスの絵が書けないとの悩みを抱えていた。

     内容は、「時間歪曲」の技法を使って、セッションを行った結果、70時間はかかると思われたサーカスの画像が予定しない6回の作業で書き終わってしまったという事例。要はは物事を観察する時間感覚の枠組みが変わり、また記憶で躍動感のあるサーカスの人の動きを捉えられるようになった・・・というようは話になる。余談だが、実際にどのような暗示が与えられたのか?の記述もある。

     クライアントBの事例:30歳の女性の話。時は第二次大戦頃の話。この女性はヒステリー性の記憶喪失に悩んでいる。二度目の結婚をしたのが2度めの結婚にに先立つ2年前の今から6年前。二度目の夫は彼女が2人の子供をもっている以外過去は何も知らない・・・こんな感じの謎の状況設定から始まる・・・・
     
    ・・・・・・・
     

    随考

       このあたりで、面白いのはどのようなメタファーが使われていたかだ。

     詳細は書かないが、今日の2つの事例についてトランスクリプトが記載されている。例えば画家のほうの事例の暗示は、以下から始まるのだが、よく眺めてみると曖昧さ、間接表現と多重の意味を含んでいるのが読み取れて、非常に面白いところだ。


    When I had the canvas stretched like you told me to, I knew I had plenty of time.

    ・・・・・・・

     
      もちろん、こういった表現でクライアントの世界観を広げることを助ける。また、常識として身につけている認識の枠組み(Frame of Reference)が必ずしも常識ではなかったと思わせる。

     この画家は静止したものを観察し静止した状態を書くことは得意だ。「時間歪曲」の技法も使いながら、物事を動きとして捉え、動きをかけるような枠組みを開発していく。


    4月7日の進捗、772ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 29.2%) 

    Volume 2 : HYPNOTIC ALTERATION   OF SENSORY, PERCEPTUAL    AND PSYCHOPHYSIOLOGICAL   PROCESSES

    Clinical and Therapeutic Applications of Time Distortion 
    Milton H. Erickson Written with L. Cooper. In Time Distortion in Hypnosis. Baltimore: Williams & Wilkins, 1954. 


    (つづく)

    文献
    [1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html


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