2017年5月29日月曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 149日目


                                                                                                                            
 後催眠暗示で外国語学習が加速度的になる、

 という学術論文があるなぁ。

 そのうち、「後催眠暗示で加速学習する英語塾」でも始めるかなぁ(笑)。

   <ひとりごと>




はじめに

 備忘録として、



 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1] を読んでいる。読み方のルールはここで書いた。

 149日目について書いておきたい。


医学における催眠

「Hypnosis in Medicine (1944) 」から。著者はミルトン・エリクソン。1922年あたりからウィスコンシン大学時代から始めた催眠の実験から20年ほど経過しているが、1944年にエリクソンが医療従事者向けに書いた「医学における催眠」というのが今日の論文となる。内容をサマっておくと以下のようになる。

 催眠の歴史

 ありがちだが、フランツ・アントン・メスメルの説明から始まって、ジョン・エリオットソン、ジェームズ・エスデール、ジェームズ・ブレイドの話から始まる。フロイトについては一言も言及されてないのが、案外意味があるのかもしれない。情報は何が書いてあるか?より何が書いてないのか?というのが案外重要だったりするからだ。

 一般的な疑問

 このあたりも代表的な疑問だ。誤解といったほうが正確なのかもしれない。

 具体的には、誰に催眠がかかるのか?催眠で反社会的なことは可能か?催眠術師ー被験者の間は、支配する者と支配される者との関係なのか?精神病の被験者の症状を結晶化もしくは沈殿させるのではないか?といったことだ。ある意味、誤解だがこれを丁寧に説明していることになる。

 催眠の技法

 ここで、エリクソンは凝視法、クリスタルボール法、握手のすっぽかし、のような固定化されたものではなく、催眠療法士と被験者の対人関係の関数になっていることが述べられている。また練習すれば誰にでも可能だということも。既に、エリクソンは一人ひとりの反応を見抜き、それを利用するようなアプローチを確立していたことが伺える。

 催眠現象

 ここではトランス誘導により被験者に誘発される催眠現象について書かれている。ただし、ここでは定量的な数字として訓練を受けた70%の被験者しかトランス状態に入れないことが指摘されている。また、催眠の状態、深さは被験者により違うとしている。また、場合によって軽い催眠で十分だともされている。

 大体、今日のところはこんな感じだが、だいぶん後期のエリクソンに近づいてきているように思う。

・・・・・・・・・


随考

 ネットに少し古い1961年に書かれた「Hypnosis A Useful Adjunct to Medicine and Dentistry」という論文が掲載されていた。医療や歯科への催眠の適用という内容だが、少し違うことも書かれている。

 特に、個人的に面白いと思ったのは以下にある外国語の習得に関しての記述だ、
One foreign language student learned a working vocabulary of 6000 words of Spanish in exactly five hours of intensive training under hypnosis, plus some study.This was accomplished in five days.
要は、5時間の催眠トレーニングを受けた後、5日間かけて6000語の単語を記憶することが出来たというところだ。 具体的には、この論文にトランス誘導のスクリプトが書かれているが、外国語の学習の場合には、ここに後催眠暗示で学習が容易になるようなことを入れ込むという具合だ。

 催眠の『平和利用』としてはかなり面白い分野への適用だ(笑)。そう言えば、一昔前、紀伊國屋書店などで『サジェストペディア(Super Learning)』と呼ばれる教材が販売されていたことを思い出した。バロック音楽を流しながらリズムに併せて流れる語学教材を聞くことで加速度的に学習が進むというコンセプトだったと記憶している。

 上の論文に話を戻すと、こういったこととは違い、学習する時には特別なデバイスを必要とせず、後催眠暗示で学習に最適な心身状態に入るようになっているようだ。

 余談だが、最近ご近所を歩いていると、「バイリンガルの幼稚園」に通う、英語の歌を歌いながら行進している園児の集団をたまに見かける。もちろん、個人的には、日本語とロジックをしっかり勉強してから外国語を学べ派なのだが、一旦、日本語で基礎をつくってから後催眠暗示で加速学習したら、どうなるのだろうなぁと考える今日この頃でもある(笑)。さらに、暗示したわけではないのだが、調子がいい時は英語が関西弁に聞こえるのだよなぁ(笑)。


5月29日の進捗、1172ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 44.3%)

Volume IV
INOVATIVE HYPNOTHRAPY

Hypnosis in Medicine
Milton H. Erickson Reprinted with permission fromThe Medical Clinics of North America, May, 1944, New York Number. 







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(つづく)

文献
[1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html


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