2017年6月1日木曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 152日目


                                                                                                                            
 
     ミルトン・エリクソンの技法の特徴を6つで表すと

 こんな感じになるのだなぁ。

   <ひとりごと>




はじめに

 備忘録として、



 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1] を読んでいる。読み方のルールはここで書いた。

 152日目について書いておきたい。


催眠心理療法

「Hypnotic Psychotherapy(1948) 」から。著者はミルトン・エリクソン。

 催眠を心理療法に活用して効果を得るための重要な3つのポイントについて書かれている。

 一つはクライアントが望む治療的なゴールを達成するために、(環境などへの)不適合を逆手にとって利用するということだ。これには当然準備が必要となる。また、ここで示されている事例はこういった事例となる。

 二つ目は、催眠がクライアントの普段とは異なる人格の側面と独立あるいは共同して働き、様々ことの統合を確立するための機会として機能することだ。

 三つ目は、クライアントが現在の意識の影響を受けずに過去の経験を生き生きと再現させ、現在の不調和によって歪まされないように過去の経験を再解釈することでよい治療結果を産むのが催眠の価値である。

・・・・・・・・・

 あまり技法については書かれていないが、エリクソンの催眠に対する考え方が垣間見えるところは面白いところなのだろう。


随考

―― ミルトン・エリクソンの介入の特徴は?  ――

 米国の学術データベースであるNCBIのサイトに「Brief Interventions and Brief Therapies for Substance Abuse」というタイトルのブリーフセラピーに関する記事がある。この中にエリクソンの行った介入の特徴が書いてあって面白い。

 エリクソンと言えば、「催眠」が思い浮かぶだろうが、クライアントを単に催眠に導いたからといって、覚めれば元の木阿弥であり、「認識の枠組み」あるいは「行動」の変化を支援できるわけではない。結局、催眠導入に成功しても、何らかの介入が必要だということだ。

 もちろん、エリクソンは自分で体系を残していない、したがって誰かがまとめた体系ということになる。

―― ミルトン・エリクソンは催眠状態で何をしていたのか?――

 以下6つが取り上げられている。
  1. 暗示:困難を回避し、問題を再認識し、解決へ向かわせる。
  2. メタファー:現状と理想を示唆し解決への橋渡しをする。
  3. 症状:発達上の要求を伝えるコミュニケーションとしての症状に耳を傾ける。
  4. 未来志向:過去へのこだわりから、未来への可能性へ目を向け、行動を起こすことで症状は解消、快方へ向かう。
  5. スキル獲得の支援:新しい状況に適応するための新しいスキルを獲得する支援をする。
  6. 新しい関係の構築支援:症状を消失させ、環境に新しいやり方で反応できるような新しい関係を開発する支援をする。
 このあたりは、エリクソンの技法を形式知化した、MRIなり戦略的家族療法なりミラノ派家族療法なりを学ぶと、人の「認識の枠組み」や「行動」の変化を支援する介入のやり方というのがより明示的になるように思う。もちろん、こういった技法は、常識を越えた変化である第二次変化(Second Order Change)のレベルを志向している。

 ただ、こうやって文字にすると、簡単そうにも見えるし、反対に深くもあるが、非常に興味深いところではある。当然、常識を越えた変化を志向するコーチングやファシリテーションでも使える技法となる。
 
6月1日の進捗、1196ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 45.2%)

Volume IV
INOVATIVE HYPNOTHRAPY

Hypnotic Psychotherapy Milton H. Erickson Reprinted with permission from The Medical Clinics of North America, May, 1948, New York



お知らせ:

ミルトン・エリクソンの本質を突き詰めたから分かったことがあります。

 組織のパラドクスを解消し、組織の認識、行動の変化を支援する、
「変化・創発ファシリテーション」のオンデマンド、オンサイト講座を開始いたします。

詳細は、こちらから。


(つづく)

文献
[1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html


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