2017年7月22日土曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 203日目


                                                                                                                            
 
  コーチングを難しく考えてはいけない、

  まずはベストだと思われる心身状態になる支援から。

   <ひとりごと>




はじめに

 備忘録として、



 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1] を読んでいる。読み方のルールはここで書いた。

 203日目について書いておきたい。 
 
安全な現実の同定

 「The Identification of a Secure Reality (1962)」著者はミルトン・エリクソン。

   登場人物はジョーという8歳の男の子。27歳の母親と9歳の姉、6歳の妹が居る。母親は2年前に離婚。最近、再婚したいという男性が居る。
 
 問題はジョーについて、とにかく乱暴というが限界を知らない。花壇を壊す、友達をいじめる、母親の大切なものを壊すと最近やっていることが半端ない、というよりも限界がよく分かっていない。

 困り果てた母親はジョーをエリクソンのもとへ連れてくる。

 こんな感じで物語が始まる。
 
・・・・・・・・・・・


 
随考

 ―― エリクソン、オリンピック・チームをコーチングをするの巻 ――

   Youtubeにあがっていたミルトン・エリクソンの映像をみてみた。内容は、コーチングについてだ。具体的には、ライフル競技でオリンピックに出場する米国ナショナルチームに対してエリクソンがコーチングをした時のことを語った内容となっている。



 エリクソンは子供の頃2回ライフルを撃ったことがある、と語っているが、ライフルを撃つ技術についてはズブの素人だ。興味深いのは、それでもエリクソンにナショナルチームをコーチングして欲しいという依頼が来たことだ。

 単純にメンタルトレーニングということでもない。実際に、エリクソンが教えるのはよい身体の使い方、それに、それを自覚するやり方だ。これで調子のよい時の身体の使い方を思い出して、現行の少し違う状態をいつでも修正し、調子のよい状態を再現できる支援をする。映像にはないが、ここで質問をするとすれば「What is it like when you at your best ?」となるだろう。

 メンタルについて。40発を撃つ時にパーフェクトをねらって後半に緊張が累積していくのではなく、一発一発、「今ココ」の、その瞬間に集中するやり方だ。途中まで成績がよいと後半にプレッシャーがかかるということなのだろう。これは野球でノーヒットノーランの可能性があるピッチャーが回を追うごとにプレッシャーがかかるのと似ているように思われる。

 この内容は非常に興味深い。それは、コーチングがその道のコンテンツのプロではなくても、よい心身状態を引き出す支援できれば、コーチングができる可能性を持っているからだ。内容が何であれ、よい状態の心身状態を引き出す支援は価値があることを示している。要は、技が生きるように身体を調整する。それにより「心ー技ー体」の調整が図れるという具合だ。エリクソンはその支援をする。

 余談だが、このプロセスはスポーツに限らず色々なところで活用することができるだろう。例えば、エグゼクティブ・コーチング。この場合、一つは、MBAなどを持っているコーチが自分の経験のコンテンツをつかってアドバイスをするというやり方があるだろう。しかし、別のやり方として、エリクソンのようにどのように身体や知覚を使って意思決定しているのか?うまくできた時の意思決定はどのようだったか?のように意思決定を行うプロセスそのものに焦点を当てて、よい状態の心身状態を自覚してもらう支援をするという方法もあるだろう。案外、コーチングではこれが重要なことだ。ちょっとした違和感があればそれを自分で修正できるようになる。

 そのようなわけで、ビジネスの場面でのコーチングの場面でも「心ー技ー体」が整合している状態の重要性を再認識できた点では、短い映像だが、学ぶことの多い映像だ。



7月22日の進捗、1600ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 60.4%)


Volume IV
INOVATIVE HYPNOTHRAPY


The Identification of a Secure Reality
 Milton H. Erickson Reprinted with permission from Family Process, September, 1962, 1, 294-303,


お知らせ:

ミルトン・エリクソンの本質を突き詰めたから分かったことがあります。

 組織のパラドクスを解消し、組織の認識、行動の変化を支援する、
「変化・創発ファシリテーション」のオンデマンド、オンサイト講座を開始いたします。

詳細は、こちらから。


(つづく)

文献
[1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html


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