2017年7月2日日曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 183日目


                                                                                                                            
 
  第二次サイバネティクスで見ているから、

  心理療法のプロセスもソフトウェア開発プロセスも、

  たんにパラメータの違いとしか思っていないのだが(笑)。

   <ひとりごと>




はじめに

 備忘録として、



 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1] を読んでいる。読み方のルールはここで書いた。

 183日目について書いておきたい。

脳血管障害からの回復を促すための挑発

「Provocation as a Means of Motivating Recovery from a Cerebrovascular Accident 
(1965)」著者はミルトン・エリクソン。発表されなかった原稿。

 クライアントの名前はカールでドイツ系アメリカ人。ものすごく頑固一徹。ただし、勤勉で仕事も成功してきた。趣味は読書だが何事にも徹底していてその知識は大学院レベル。何事も自分でやらないと気に入らない。こんなカールが脳血管の障害を患い、1年ほど神経科へ入院。自分の世話が自分でできなくなる。医師はこのクライアントの頑固さに手を焼いているような状態だ。そこで、エリクソンを紹介される。処方は催眠とリハビリ。エリクソンは催眠を演出で使いながら脳の可塑性を引き出して脳出血で失われた脳の機能を別のところにつくりだす支援をする。ただし、上にもあるように一筋縄ではいかない頑固を絵に書いたようなクライアントだ、さて、ここでエリクソンはどうしたのか?

・・・・・・・・・

 簡単に説明するとこういった内容の話だ。



随考

――スクラムと第二次サイバネティクスと――

 久しぶりにジェフ・サザーランドの「スクラム 仕事が4倍速くなる“世界標準”のチーム戦術」を再読した。もともとはトヨタのTPSなどをモデルにしているソフトウェア開発手法であるアジャイル開発の手法の一つだが、一般的な仕事のタスクに適用することも可能だ。

   ただ、これだけだと芸がない。ネットに「Cybernetic Aspects in the Agile Process Model Scrum」というタイトルの論文がある。要は、第二次サイバネティクスの枠組みを通してみてこのスクラムの開発プロセスがどのようになっているのか?という考察について書かれている。

 人類学者のグレゴリー・ベイトソンが心理療法家のミルトン・エリクソンを観察したときに持ち込んだやり方だが、ここでも同じ方法が取られていることになる。こうすることで、それぞれのプロセスは変数をどれに設定するのかだけの違いということになる。

 第二次サイバネティクスでみたスクラムの特徴は以下になる

・円環性
・リアル・タイムのフィードバック
・すべての役割間で共有されるコミュニケーション
・相互のつながり
・自律性
・進化的アプローチ
・自己組織化、自己調整的

8つのルール
1.ネガティブ・フィードバック・ループはポジティブ・フィードバック・ループより優位でなければならない。
2.システムの機能は量的成長とは独立でなければならない。
3.システムは製品指向ではなく機能指向でオペレーションしなければならない。
4.すでにある力を探求せよ。
5.製品、機能、組織の構造を多重に使う。
6.再利用する。
7.共生する。
8.生物学的にデザインする。

 もちろん、この手法は手当たり次第になにかやればよいわけではなく、Less is more. よく考えて少しだけ実行する。ムリ・ムラ・ムダを取るというところがあるのでそれを考えながら効率的に仕事をすすめるということになる。

 個人的には心理療法のプロセスもソフトウェア開発のプロセスも同じ第二次サイバネティクスの枠組みでしか見ていないので、単なるパラメーターの違いとしか思っていない(笑)。
 
7月2日の進捗、1444ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 54.5%)


Volume IV
INOVATIVE HYPNOTHRAPY

Provocation as a Means of Motivating Recovery from a Cerebrovascular Accident

Milton H. Erickson Unpublished manuscript, circa 1965.



お知らせ:

ミルトン・エリクソンの本質を突き詰めたから分かったことがあります。

 組織のパラドクスを解消し、組織の認識、行動の変化を支援する、
「変化・創発ファシリテーション」のオンデマンド、オンサイト講座を開始いたします。

詳細は、こちらから。


(つづく)

文献
[1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html


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